2009年08月05日

Energymusic KUMANO

< Energymusic KUMANO > 

 当ブログ http://earthpoemproject.ikora.tv/ の初めに登場いたしました、
松尾泰伸氏のCD。2009年5月10日「和歌山詩まつり(1)」のゲストです。

     「 Energymusic KUMANO 」

 中国のサウンドを思い出させる妙なる音色は、本当に天から光が降り注ぐ様だ。アルバムに
よると「樹齢千年以上の楠に囲まれた鎮守の社全体が、まるでぽっかりとドームに包まれた様
に風が止む。       鳥たちは集まりさえずり     ずっと鍵盤の上に木漏れ日が光を落
とし続ける。      熊野の大自然からの贈り物。」 とある。
 2007年4月8日、熊野 中辺路 高原熊野神社での奉納演奏。「天上の華」他、全8曲。
シンセサイザー使用。 ぜひ、どなたも、この美しさに包まれてください。
       http://02ma.com/     2625円、税込   


Posted by nakao at 16:39Comments(1)芸術

2009年08月05日

あなたの人生を至福にする百の詩集(11)

<あなたの人生を至福にする百の詩集(11)>

  「空の道」    大堀タミノ詩集   編集工房ノア 1600円+税

 最近では珍しい和紙の表紙。存在の奥域のあわいを表出する日本古来の風情は、詩に見事に合
っている。詩語に触れる前からの感動。
< 空の道 >
「見上げる空に 満開の桜 八方に伸びる枝に寄りそう 花ばなの 枝の道 標をたよりに 此処まで
来る 錯統する枝の 息詰るあらがいを目の隅に収めながら 青白い静脈の先端で 秘めやかに 方
向をまさぐっている 芽ぶきのさきに陽がとまり 薄紅色の 血が溢れる じっと みつめる 空の道
おおらかに 大気が往き交い そこに温かい陽光と 風の戯れる 愉しげな談笑がきこえてくる此処か
らなら どこにでも 出かけていくことができる ちょっぴり 空に浮いて」

      今、ここに幽玄。幽玄は有限ではない。無限である。これは決して 暗さ 老い ではない。
     むしろ、活力ある若きエネルギーである。古来芸術はそういうものであったし、今後もあり続
     ける。いや、芸術でなくたって、詩でなくたって存在はそういうものだ。松尾芭蕉を芸術家とし
     てより、普遍性を見出そうとする人間として見るのと同じく。脱日常でも、非日常でもない。日
     常が、優しく美しく妙なる無限の世界なのだ。詩編「空の道」の、単純な奥深さに乾杯!
                     (詩評 中尾彰秀  詩人・ピアニスト)



  


Posted by nakao at 14:54Comments(0)芸術

2009年08月05日

トンビがクルリ

<<< トンビがクルリ >>>    詩 中尾彰秀  詩人・ピアニスト
                                 関西詩人協会会員

  ヒュー ヒュー
  チタンマフラーのフェラーリが空を飛ぶ
  我が家は比較的海が近く
  トンビの輪舞いだ
  
  とある風の吹き回し
  今日の君は
  鶏にも鼠にも猫にも眼もくれず
  運命のごとく私とセッションする
  君は食欲の罠から外れ
  私は文明の罠から逃げ

  ヒューーーンと高音の立ち切れる際
  地上の者の有と無の境界瞬時に見極め
  人の波動エネルギー
  かつて気功の先生は私から音楽が聞こえると言ったが
  君の眼識はいとも容易く時空を超える
  トンビなる数千年の野生のいのちの重みにピタリ重なり
  私はドロローーーンと高から低、低から高へと
  ツズレオレに鍵盤を疾走

  ヒューーヒューー ドロローーンドロローーン ヒュードロンヒュー

  森羅万象の奥まりに座す静かな空に合掌しつつ
  今日きっとたくさんの良い事がある
  ずっしりとした落ち着きがやって来て
  優しき瞳にしかと抱かれる
  そろそろ終奏はソロで天降るメロディ
  フェラーリはゆっくりと和歌浦の空へ

  


Posted by nakao at 11:35Comments(0)芸術