2010年12月01日

奇跡の詩集(9)

<奇跡の詩集(9)>  記 中尾彰秀      詩人・ピアニスト・ヒーラー

           「夏深し」

<       枯松の舞踏している暑さかな

  あわや大地震にさいなまれつつ、狂おしくも舞踏している日本は列島なのだ。
  蒼い夢の続きのまま奇妙に充足した我々の時間が、暑さにとろけ善悪を曖昧
  にする我々の空間を創り出し。歴然とした登り坂は風を追う。シャレた邸宅の建
  ち並ぶ私道突き抜け小高い丘を北に越える和歌浦口に出る。名称の丘の松林
  では十数本が衣装脱ぎ光を反射する。土から離れ得ずなお宙を舞う。日本列島
  のごとく腰をくねらせ。丹田・・・・・・・・・・・・・・・・・・悪質の政治をものともせず真
  昼の星のシャワーにまみれまみれ。・・・・・白化粧してあの笑っている一本は果
  たして捉えたのだ。一でありながら億でありなお有と無の堺超えたそれを。・・・・
  ・・・・・・・・眼には見えぬ段差に脊髄一気に跳ね、とてつもないエネルギーがピア
  ノインプロヴィゼイションのごとく私の脳髄を貫通する。>

    最近は、ようやく詩朗読しながらの音楽を演奏するイベントが
   増えてきた。しかし、誤解されては困る。詩の人間と音楽の人
   間をひっ付けてコラボ。それは魂と魂の合流して、新たかな創造
   を発露するセッションではない。別々のお勉強のくっつき虫では
   ないのだセッションは。

    「夏深し」はまさしく、詩+即興ピアノ奏。自ら一体化した魂の
   セッションである。

      中尾彰秀第18詩集「龍の風」
       竹林館 定価3000円+税
      2007年 A5版 27篇 128頁
      「南方熊楠へのオマージュ」60分13曲
      著者によるピアノ奏CD付属

(購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604
               定価3000円+送料200円
  


Posted by nakao at 17:28Comments(0)芸術