2010年12月21日
憧憬
<憧憬> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
あなたの人生を至福にする百の詩集(87)
「憧憬」 三浦千賀子詩集 私家版 非売品 10篇 B5版 17頁
出版2011年
「生きるということは」
<生きるということは できないことを諦めるということ
自転車乗りも 三角座りも
生きるということは 無くしたものを追わないということ
母の愛も 右足の自由も
生きるということは 分不相応でも ぶつかるということ
恋にも 仕事にも
生きるということは 相手の懐に飛び込むということ
荒れる中学生にも 障害を持つ子らにも
生きるということは 弱い者の立場に立つということ
理不尽には 声を上げるということ
生きると言うことは 老い先を考えず 今を生きるということ
わたしのカレンダーには予定がいっぱい
生きるということは 閉ざされた時代の闇に立ち向かうということ>
*元教師 現相談員の小詩集
生命は
他と比較出来るほど
安物ではない
比較分析を得意とする
人間の理知・実存に
過去はあっても
今も未来も真実もない
あまねく人々を
元気付ける詩は
優しくも深い。
教訓めいた言説などではなく
自らの生き方で
指し示している。
なお、今を
満足して生きるとは
最高の幸せである。
あなたの人生を至福にする百の詩集(87)
「憧憬」 三浦千賀子詩集 私家版 非売品 10篇 B5版 17頁
出版2011年
「生きるということは」
<生きるということは できないことを諦めるということ
自転車乗りも 三角座りも
生きるということは 無くしたものを追わないということ
母の愛も 右足の自由も
生きるということは 分不相応でも ぶつかるということ
恋にも 仕事にも
生きるということは 相手の懐に飛び込むということ
荒れる中学生にも 障害を持つ子らにも
生きるということは 弱い者の立場に立つということ
理不尽には 声を上げるということ
生きると言うことは 老い先を考えず 今を生きるということ
わたしのカレンダーには予定がいっぱい
生きるということは 閉ざされた時代の闇に立ち向かうということ>
*元教師 現相談員の小詩集
生命は
他と比較出来るほど
安物ではない
比較分析を得意とする
人間の理知・実存に
過去はあっても
今も未来も真実もない
あまねく人々を
元気付ける詩は
優しくも深い。
教訓めいた言説などではなく
自らの生き方で
指し示している。
なお、今を
満足して生きるとは
最高の幸せである。
2010年12月21日
夏のひかり
<夏のひかり> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
あなたの人生を至福にする百の詩集(86)
「夏のひかり」 関中子詩集 思潮社 2009年出版 A5版 79頁
定価2000円+税
「木のベンチ」
<かなり遠い話だ わたしがこの木のベンチに寝る前の 夕暮れの話か 朝か
違う 真昼間の話だ
わたしはひかりを追って町に出た 暗黒に姿を変えた人々が群れる町の束縛の
すべてをわたしの意志で 断ち切り みなぎる感動でシャツのボタンがはじけそう
だった
あの人はわたしの前をわたしの胸に触れるくらい間近かをゆっくり 外へ出た 足
音は爪をしまった猫のように静かだった あの人の産毛の優しさだけを集めたよう
に柔らかい響きだった わたしの上着の裾がひっかかり棚の水色の花瓶が転がり
水が流れ 昨日までは愛され 良く手入れされた 季節を告げようと咲き誇った花
が飛び散ったのもかまわずわたしは あのひとを追った わたしの足は麦秋を駆け
る天馬のように空と大地の境もいとわず前に進んだ それなのにあれいらい わた
しはあの人に合わない ずっと捜しているのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちらと見える わたしの姿 わたしの心 わたしの鍵 わたしをわたしへと導く>
内なるもやもやの中で
何を探し求めているのか
自らの源
それを明確にするための
心の旅
想念の旅
途上重力を失くしたまま
認識によって無くすのではなく
浮遊
光り輝くその道筋を
大切に抱いて
花ひらく美しき抒情
自意識の泥沼に
ハマることなく
存在の源へ
果たして
行き着くだろうか
泥沼が詩ではない
その認識は何処へ
あなたの人生を至福にする百の詩集(86)
「夏のひかり」 関中子詩集 思潮社 2009年出版 A5版 79頁
定価2000円+税
「木のベンチ」
<かなり遠い話だ わたしがこの木のベンチに寝る前の 夕暮れの話か 朝か
違う 真昼間の話だ
わたしはひかりを追って町に出た 暗黒に姿を変えた人々が群れる町の束縛の
すべてをわたしの意志で 断ち切り みなぎる感動でシャツのボタンがはじけそう
だった
あの人はわたしの前をわたしの胸に触れるくらい間近かをゆっくり 外へ出た 足
音は爪をしまった猫のように静かだった あの人の産毛の優しさだけを集めたよう
に柔らかい響きだった わたしの上着の裾がひっかかり棚の水色の花瓶が転がり
水が流れ 昨日までは愛され 良く手入れされた 季節を告げようと咲き誇った花
が飛び散ったのもかまわずわたしは あのひとを追った わたしの足は麦秋を駆け
る天馬のように空と大地の境もいとわず前に進んだ それなのにあれいらい わた
しはあの人に合わない ずっと捜しているのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちらと見える わたしの姿 わたしの心 わたしの鍵 わたしをわたしへと導く>
内なるもやもやの中で
何を探し求めているのか
自らの源
それを明確にするための
心の旅
想念の旅
途上重力を失くしたまま
認識によって無くすのではなく
浮遊
光り輝くその道筋を
大切に抱いて
花ひらく美しき抒情
自意識の泥沼に
ハマることなく
存在の源へ
果たして
行き着くだろうか
泥沼が詩ではない
その認識は何処へ