2009年07月31日

背負う

<<< 背負う >>>     詩 中尾彰秀     詩人・ピアニスト

小走りに走る人は背負う
まだある余裕の隙間に
風の煙突を

お喋りしながら歩く人は背負う
赤 緑 黄色
タイムマシンのボタンを
既に押してしまって
遙かな時代の美しい言葉を
奏でる女性

歩くことが目的のゆっくり歩く人は
一枚の大空背負っている
もしつまずいてもサッと雲のクッションが
待っているのだ
天才の雲は
宇宙の差し出す憧れ
一生は夢のごとく

                         * このブログの為に、いくつかの詩を
                         記していますが、詩誌・詩集に載せてい
                         ない初出です。お楽しみ下さい。

  


Posted by nakao at 16:18Comments(0)芸術