2013年07月12日

田島廣子詩集

<田島廣子詩集> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(26)

 「くらしと命」  田島廣子詩集  コールサック社 2013年 2000円+税
                     A5版 31篇 128頁

      ダブルで儲けようというのか、隣接地にまたしても
      デイケアが建つ。患者の健康よりも診療報酬点数
      を上げようと必死の先生。
      
      やたらな点滴で副作用は、当たったねとばかりに
      患者のせいにする商売人の医者。当然近所の噂は
      滞りなくちゃんと流れて、藪医者のレッテル貼られてる。

      しかしながら、命や健康を大切にするまともなお医者さんも
      看護師さんも多い。何をするにせよ、人を救うという魂の心掛
      けが必要。どの分野においても、良心をもってそれは可能。

      ただし良心的なお医者さんは、口コミが口コミを呼んで、余りにも
      流行り過ぎて、新患さんはお断りてなことがある。

      詩も音楽も、癒しの次元に至れば、一音一詩で解る。
      感情や理知に止まらず、宇宙一体エネルギーであると。
      忘れてはならない、それは誰しもが潜在に持つ能力なのだ。

            「忘れてはいけないこと」

<忘れてはいけないこと それは広島 長崎に実験ずみの 原子爆弾を投下した
 ことです 

 広島で先頭にたって看護にあたったのです 雪永政枝先生 看護婦達は被曝し
 ました 忘れてはいけないこと 赤ちゃんの胎動を感じることも 陣痛の痛みも出
 産の感動もなかったのです 被曝した看護婦達は 白衣に秘めて 結婚はしませ
 んでした 

 いただいたシルクの反物で 花嫁のドレスをつくるのではなくて いただいたシルク
 の反物で ワンピースの白衣をつくりました

 ナイチンゲール賞をいただかれた雪永先生に 看護の授業を受けたことは私の宝です
 白血病でなくなり骨をひろった時 私は 看護への情熱が わいてきたのです
 赤旗新聞を読んでおられた姿も忘れません

 忘れてはいけないこと 毎朝ナイチンゲール誓詞をいって 病棟に実習に行きました
 雪永先生は看護学生を ライトハウスや らい患者施設に連れて行き 生きざまやく
 らしを見せました 痛いほどに いのちをまもり 輝かせていくすべを教えたのです>
  


Posted by nakao at 17:12Comments(0)芸術