2010年03月08日

あなたの人生を至福にする百の詩集(35)

<あなたの人生を至福にする百の詩集(35)>  記 中尾彰秀
                            詩人・ピアニスト・ヒーラー
                            アフラック代理店中尾直司

 清水一郎詩集 「ちよっと見えてきた」 編集工房ノア 定価2000円+税
                         A5版 44篇 109ページ
 2010年3月21日 「詩を朗読する詩人の会”風”」第410回 ゲスト詩人

     何がちよっと見えてきたのか。物的なものは初めから
    見えている。物的でない超何とかが解ってきたということ
    だろう。若くしてそれに目覚める御方もおれば、一生物性
    に捕われる御方もある。かなりの年齢に達してから、目覚
    めるのは却ってすごい事ではなかろうか。クリア―な心と
    魂を維持してきた証拠なのだから。

           「風に向かって」

     「・・・・・・ いまはもう ひとつひとつ身軽になって
     風に向かって まっすぐに行く 半ば透きとおって」

           「知っている」

     「マンボウは ウサギとも マンボウザメとも呼ばれている
     卵円形の体と アンテナめいた 背びれ しりびれ サカナ
     とは言うものの あまりの違いに とまどってしまう 泳ぎに
     も飽いて 体を横たえ波間をただよう マンボウは 今夜も
     満天の星座を見詰めている マンボウのねがいを 僕はうす
     うす知っている この地球から 母なる星へ還る日を ひたすら
     待ちつずけていることを」

 ちなみに、イルカは宇宙生物だと言われているが、その愛らしさにさらに
輪をかけてマンボウはあるのだろう。どうか人間の勝手な食用にあまり獲
らないように願う。我が家の愛犬は、下から見ると、マンボウのおちょぼ口
に似ている。マンボウ踊りが大変上手だ。
 何れにせよ、人生、ゆったりとした流れこそに何もかもを含めた真実があ
るようだ。  


Posted by nakao at 18:35Comments(0)芸術