2013年09月16日
人智を超えて
<人智を超えて> 詩 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
差し向かいに駐車した
同じメーカーの車
赤と白で
何を対話している
リサイクル部品は
かなり使われ
古傷も欲望も希望も
認めた上で
心はお互い
前に進むから
まともにぶち当たって
無言の渦の発生
目の前の家の二階から
ノーシュガーのインスタントコーヒー
飲みながら
私は眺めている
渦の頂きから
金紛が
ちらほら舞う
遠方に目をやると
祝福するがごとく
山山の緑は
前例もないほどに
深さを増し
五色の虹の架け橋くっきり
そうか
この二台の車は
愛し合っているのだ
しばらくすると
素知らぬ風情で
紺色スーツの一人の青年と
カジュアル姿の老夫婦が
アイドリングもなしに
走り去った
差し向かいに駐車した
同じメーカーの車
赤と白で
何を対話している
リサイクル部品は
かなり使われ
古傷も欲望も希望も
認めた上で
心はお互い
前に進むから
まともにぶち当たって
無言の渦の発生
目の前の家の二階から
ノーシュガーのインスタントコーヒー
飲みながら
私は眺めている
渦の頂きから
金紛が
ちらほら舞う
遠方に目をやると
祝福するがごとく
山山の緑は
前例もないほどに
深さを増し
五色の虹の架け橋くっきり
そうか
この二台の車は
愛し合っているのだ
しばらくすると
素知らぬ風情で
紺色スーツの一人の青年と
カジュアル姿の老夫婦が
アイドリングもなしに
走り去った