2012年09月17日

司由衣新詩集

<司由衣新詩集> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 みんなの人生を至福にする百の詩集(77)

 「魂の奏でる音色」 司由衣詩集 コールサック社 2012年 A5版 168頁 37篇

        感性の奥域をさも宝石のごとく、隠し持ったまま
        その周辺をたむろする愛すべき詩言葉。味覚も
        深まり、ついにいたたまれなくなり叫び出す。
        そう、百の周辺がついに。中心たる魂を夢見なが
        ら。魂の奏でる音色をしかと聴きながら。

        「魂の奏でる音色」

<・・・・・・いつのまに終わっていたのだろう いきなりカラオケが鳴りだして
 男仲間の丁さんが歌った 「有楽町で逢いましょう」 フランク永井そっくりの
 声色が わたしを幻のオーロラへ誘った ぼんぼりの灯に映しだされた 男の
 影にぐいと魅せられ 熱る頬をそむけた (小鳥のいる場所に戻ろう

 世の中という洞窟に灯りをと点すのは アガペーでも イエスでもない まして
 タナトスではない エロスという魂だ 

 君という小鳥が 空を飛べないのは 空が汚れているからでもない 翼を傷めて
 いるからでもない どこへ向かって生きるか 魂の奏でる音色を聞こうとしないか
 らだ>

        さてさて、重要な問題であるヨーーーン。魂の奏でる
        音色は一体どこにあるのでしょう?
        (1) カラオケのオッサンの声
        (2) 自閉症ではあるが、天才の感性持つ息子の音楽
        (3) 息子でもない。自分自身の世の洞窟に左右されぬ
           胸の奥の奥。息子が気付けば、息子にもある。カラ
           オケのオッサンが気付けば、カラオケではなくオッサ
           ンの胸の奥にもある。

         答えは(3)。(3)がクリア出来れば、(1)も(2)も答えと
         なる。様々の修行と真我・魂への目覚めが必要です。  


Posted by nakao at 18:13Comments(0)芸術