2013年02月07日

カラスの呪文

<カラスの呪文> 詩 中尾彰秀            詩人・ピアニスト・ヒーラー

 今も昔もカラスは
 人間に向かって
 アホアホと鳴く
 彼ら彼女らは
 ちゃんと見抜いているのだ
 目先の利益に走って
 自然破壊を続け
 いつしか自滅する
 その愚かさを

 やたら自分流を
 変えたりしない
 数百年の誇り
 噂によれば
 スイスのカラスは
 人間に尊敬の意を込めて
 
 カラカラスラスカシコミ

 カラスだけが知っている
 天空の腹綿に隠された
 風の綻びる戸棚
 そこで察知した呪文は
 傷付いた諦めの心に向かって
 傷そのものを
 消し去る
   


Posted by nakao at 17:02Comments(0)芸術