2010年11月12日

ヘリオトロープの花たち

<ヘリオトロープの花たち>  記 中尾彰秀      詩人・ピアニスト・ヒーラー

 あなたの人生を至福にする百の詩集(81)

 「ヘリオトロープの花たち」  蔭山辰子詩集  竹林館 定価2000円+税
                           A5版 128頁 40篇 2007年出版

          「 ころころころろ なんの音 」

<ころころ ころろ なんの音 青空たかく  風にのり 遠くに行こうと ドングリの
 枝から落ちた 夢の音

 ちりちり ちりり なんの音 雪のこどもが さよならと 北のお国の シベリアに
 帰って鳴らした 星の音

 さらさら さらら なんの音 竹のはやしの 細いみち 竹から生まれた 姫さまの
 風に揺られた 袖の音>

        平和な世界が拡がる。童謡のごとき平易な詩。
        実はシュールなのであるが。
        音楽を成すリズム。
        軽くも深くも心に残る。
        そして、美しき想念に包まれるのだ。
        世には、自意識の泥沼を表出する詩法もあるが
        それは毒を外に出しているだけ。
        美しき想念をあてがうと
        毒そのものが浄化される。
        深いところでは
        愛と平和の魂が溢れている。  


Posted by nakao at 18:17Comments(1)芸術