2013年05月03日
みやざきたかし小詩集
<みやざきたかし小詩集> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
「出会い詩集」 みやざきたかし 非売品・私家版 A4一紙 上に写真あり 2013.4.1
世界を至福にする百の詩集(14)
「深江浜のアーモンドの花」
<おかしなことに、その花の名前がすぐ言えなくなる
ああ、アーモンドと覚えたはずなのに、なじみじゃないんだ
深江浜の殺風景な工場群の一角に、その花があると知ったのは
ここに引っ越してきてすぐだった、いままでとは別様の風景に戸惑っていた
3月初め、大橋のたもとの桜がいち早く咲いたので写真を撮っていたら
やはり写真を撮りに来た見知らぬ男が教えてくれたのだ
「この向こうではアーモンドがすでに満開ですよ。」と。
それから三週間、移転の混乱の中で、ずっと気になっていたのだ
ナッツ会社に植えられたそれは、もう20年来の有名スポットらしい
桜よりも10日ほど早く開花するというその花を
桜よりも10日ほど後になって見に行ってきた
人工島の工場街の一角の移植されたアーモンドは、なにかかなしい
桜よりも憂愁があるようにも見えて、会社のわざとらしさも見えて
桜よりも知られてない分さびしそうだし、無理に異郷に居るようだし
どこかちょっと自分の境遇でもあるように思えて
人為と「不自然」の結果であれ、ここに美しき光あり、でいいではないか
はじめて出会ったアーモンドの花に、孤独と自負と享楽を通わせた>
10年ほど前に”風”のゲストをしてもらったことがある。
芦屋でE.S.国語塾をやっている詩人。
受験のための国語もあるらしいが
主に、人間性の育成を主眼にした塾。
http://homepage2.
nifty. com/eskokugozyuku/
「出会い詩集」 みやざきたかし 非売品・私家版 A4一紙 上に写真あり 2013.4.1
世界を至福にする百の詩集(14)
「深江浜のアーモンドの花」
<おかしなことに、その花の名前がすぐ言えなくなる
ああ、アーモンドと覚えたはずなのに、なじみじゃないんだ
深江浜の殺風景な工場群の一角に、その花があると知ったのは
ここに引っ越してきてすぐだった、いままでとは別様の風景に戸惑っていた
3月初め、大橋のたもとの桜がいち早く咲いたので写真を撮っていたら
やはり写真を撮りに来た見知らぬ男が教えてくれたのだ
「この向こうではアーモンドがすでに満開ですよ。」と。
それから三週間、移転の混乱の中で、ずっと気になっていたのだ
ナッツ会社に植えられたそれは、もう20年来の有名スポットらしい
桜よりも10日ほど早く開花するというその花を
桜よりも10日ほど後になって見に行ってきた
人工島の工場街の一角の移植されたアーモンドは、なにかかなしい
桜よりも憂愁があるようにも見えて、会社のわざとらしさも見えて
桜よりも知られてない分さびしそうだし、無理に異郷に居るようだし
どこかちょっと自分の境遇でもあるように思えて
人為と「不自然」の結果であれ、ここに美しき光あり、でいいではないか
はじめて出会ったアーモンドの花に、孤独と自負と享楽を通わせた>
10年ほど前に”風”のゲストをしてもらったことがある。
芦屋でE.S.国語塾をやっている詩人。
受験のための国語もあるらしいが
主に、人間性の育成を主眼にした塾。
http://homepage2.
nifty. com/eskokugozyuku/