2012年08月15日

屋根の翻訳

<屋根の翻訳> 詩 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 屋根は
 雨除けの為だけではない
 太陽の光
 月の光
 星の光
 受けて翻訳している

 その言葉を喋るのは
 住んでいる人

 あのいかつい人は
 翻訳不十分
 火星の心のままだ
 あのふとした風情に覚えのある
 いとおしい人は
 上手に翻訳出来ている
 ひょとしたら同じ星にいたのか

 つい先だって
 なけなしのお金を出して
 積年の雨漏りを修理したが
 直してから後で
 気付いたのだ
 雨漏りは星の
 独り言だと  


Posted by nakao at 10:33Comments(0)芸術