2011年07月01日

一つ二つの風

<一つ二つの風> 詩 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 とあるビルの回廊の隅
 あると以前から知っていた椅子に座し
 とある詩集を読んでいた
 とある梅雨明け直前の午後

 多忙中であるが
 ほんの五分ぐらい
 神様も目をつぶっているでしょう
 さすがにクーラーはなく
 汗がにじむ
 奥の事務所へ向かって
 急ぎ足の一人二人
 甘い化粧水の匂いプーン
 蜂が一匹後を追いかけ
 一つ二つ風が湧き起こる

 人が風を起こしたの
 いえいえ
 大自然の祈り込められた
 この詩集から  


Posted by nakao at 17:42Comments(0)芸術