2011年09月02日

ひとひらの風景

<ひとひらの風景> 記 中尾彰秀            詩人・ピアニスト・ヒーラー

 みんなの人生を至福にする百の詩集(25)

 「ひとひらの風景」 吉田享子詩集 らくだ出版 1200円+税 2010年 A5版 84頁 32篇

            「ひらがなのように」

<そのかなしみの深さを 私は知らない けれども その人は ほほえみながら泣いた

 そのよろこびの大きさを 私は知らない けれども その人は なみだを流しながら笑った

 私はいつもおどろかされる がんばらなくてもいいよねって いいながら 
 ほつほつとがんばって・・・・・ ひらがなのように生きている人>

      2011年8月7日、「2011風ポエムフェスティバル」イン「エルおおさか」に於いて
      上記の詩を、「天の羊」が作曲して歌う。深い情のある美しき声が素晴らしかった。
      「風アンソロジーⅩ」に投稿された142篇の内、「天の羊」自らが1作を選んだのだ。
      この歌は当方にCDがありますが非売品です。

            「足あと」

<秋が実るころ たんぼのあぜみちに咲く ヒガンバナは・・・・・・

 天に召されたこどもたちが 夜のうちにこっそり下りて 穂をつまんだり 草笛を吹いたり
 虫の声をまねたりして あそんでいった足あとです 

 だから ヒガンバナに耳をあてると たましいの歌声がきこえてくるのです>

      詩はシュール。童話もシュール。みんな揃ってシュールダンス!!
      天に召された大人たちは、夜の内にこっそりと、反原発のポスター貼るのです。
      カラスやスズメは時たま鳴き声の中に、「ゲンパチュアカンアカンデー」。
      ちなみに彼岸花の歌、「タンタンタマシイ、セカイヘイワーヒガワンー」。
      美しい天女が美しい羽衣を着て、早くあの世に行きたくなる様な、いや、今
      生きていることの限りない感謝の気持の溢れ出す、そんなそんな。

    


Posted by nakao at 17:37Comments(0)芸術