2011年04月10日

ベートーベン

<ベートーヴェン> 記 中尾彰秀          詩人・ピアニスト・ヒーラー

 みんなの人生を至福にする百の詩集(10)

 「冬萌 百二十句」 田中信爾句集 編集工房ノア 定価2000円+税 出版2007年
                       B6版 120句 144ページ

       「ベートーヴェンのごとく明るき盛夏来る」

    パワフルなので明るく思えるのか。無理やり明るい部分も
    あるから、暗くとも敬意を表して。ベートーヴェンの様な夏。
    厳しくも暑い夏。

       「夕暮の道春めきぬ星一つ」

    夕暮れから星はまだ見えない。この星は地球であろう。
    地球なる風土が温かく、小花も咲いて春めいた。イエイ!!

       「花菜風遠くに海の眠りたる」
       「時雨きて土の香りをたたせけり」
       「眠る山この一帯を治めたる」

     大自然と一体の人間。現代文明の便利さに慣れ、宇宙の真実
     を忘れ去った人間。いつしかやってくる自然による自然破壊。
     この50年やりすぎた人間による自然破壊。
     しかし、古人の句などの知恵は、教えてくれる。
     何もなくとも、生きることの奥深い歓喜を。

   


Posted by nakao at 15:26Comments(0)芸術