2010年10月18日

海へ抒情

<海へ抒情>  記 中尾彰秀     詩人・ピアニスト・ヒーラー

 あなたの人生を至福にする百の詩集(75)

 「海へ抒情」  原圭治詩集 詩画工房 1200円+税 
                  A5版 10篇 61頁 2001年出版

 抒情と言う想像力。
 豊かな感性と知性力。
 想像力は、内なる宇宙------海イコール神秘-----に至るわけではない。
 ゆえに、必要なのだ、
 波動エネルギー持つ、詩的言語表現が。
 「海の眼」「海の耳」「海の舌」「海の環」「海の容」
 活力の希望として、詩の開花として。

        「 海の容 」

<とおくのほうから 押し寄せてきては 何を 語ろうとしているのか

 世界じゅうの海の端が たくさんの言葉を泡立たせながら 真っ白い
 歯列のような 並んでくる波濤のかたちとなって 波の 連読してゆれ
 動くなかに浸って 生きている数えきれない魚たちは おのおのの
 必然の関係を保っているから とほうもない海の広さや深さは まるで
 やさしい愛のようで 海水の包容を求めて ひとは潜るのかも知れないが

 しかし 碧海の深さは あまりに神秘すぎて その海底を・・・・・

 だが やさしさよりも惹かれるものは 真底からの おおきな海水の動きで
 怒濤となった貌の海があらわれてきた そのときのような 海の顔の
 あなたをみていることが好きで>  


Posted by nakao at 17:52Comments(0)芸術