2014年01月20日

オルトナスト詩集

<オルトナスト詩集> 記 中尾彰秀                   詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(59)

 「夢に燃える風のたてがみ」 ボルジギン・N・オルトナスト詩集 2000年 竹林館 2000円+税
                              A5版 186頁 105篇

         草原で馬に跨り多くの馬を導く青年は、著者本人であろう。
         この表紙写真は遊牧民であることを、美しく広々とした大地
         と共に良く伝える。内モンゴル。

         ほんの四年足らずの留学でかくなる詩集を出すとは、ひょっ
         としたら前世は日本人か?十数年ぶりにこの詩集を読んで
         私は正しく、魂の強烈な衝撃に震えたのだ。

         その当時、”風”のゲストをしていただいている。その後、一緒
         にセッションしたいと、手紙が来た。関東の方に移り、今は、モ
         ンゴルに帰っているようだ。

         ひらめき。きちんとしたひらめきの世界を持つ詩人。それに哲学
         性や宗教性やリアリズムを持っている。

              「石たまごの伝説」

<  信じてください 石たまごの黄身は たそがれであることを

   信じてください 石たまごの白身は あけぼのであることを

   信じてください 石たまごの母体は 人間であることを

   信じてください  石たまごは 稲妻のかたまりであることを

   信じてください 石たまごは楽譜のない 風であることを

   信じてください 石たまごは幻の ことばであることを

 信じてください 石たまごはいつか どよめくように叫び光る 神の舌であることを

 信じてください ダーウインの進化論は 石たまごに対して 退化論であることを

 信じてください自分を 愛さえあれば石たまごでも  いつか華やかな 孵化期を
 迎えることを>  


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2014年01月20日

福中都生子詩集

<福中都生子詩集> 記 中尾彰秀                詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(58)

 「記憶再生の文学館」 福中都生子詩集 2002年 知加書房 定価1200円

        大阪市立文学館は頓挫したかに見える。
        せっかくいいところまで福中氏が提案し
        作れるのかなと思っていたが。残念では
        あるが、芸術を文学にだけとすることはな
        いのでまあいたしかたないだろう。

        しかし、確かに他府県では、文学館はある。
        あるにはある。そこで創造的なことをやってい
        るとは思えないが。そもそも、過去の詩集を
        一億冊も並べて文学館とは片腹痛い。この詩
        集表題は当っていない。過去を再生などして、
        そこに創造性などない。創造性とは何かの、哲
        学・宗教・宇宙性・波動性・・・が必要。

        創造は当ブログが成し遂げている。物量作戦で
        はなく、質なのだ。

          「一人百円の文学館」

<市長さん 大阪市の帳簿はきちんとつけていますか?
 知事さんよ 大阪府はどんぶり勘定してはいませんか?
 関空沈下の予想以上の税金は 瀬戸内海に捨てている税金は
 一体 だれが負担するのですか? 家計簿を見つめるように丁寧に
 扱ってください考えてください 税金は府民や市民が預けているもの
 なのですよ 外務省の機密費みたいに 自分のものと他者のものとの
 混雑乱費は許せませんよ 市長さん あなたは言われました 「よい
 アイデアがあるならば考えましょう」・・・・・・・・・ 大阪府民は今 八百
 五十万人とか その中の半分だけが税金を納めているとして 四百万
 人から 百円だけ それだけで 市立文学館は建つのです なんと 一
 人百円で四億円ですよ・・・・>

        いざ文学館では、文学から天降るがごとく出現した
        音楽と詩人達との朗読のセッションが行われるであ
        ろう。形式的に習った音楽や、詩誌のお箱に安住し
        ていた詩などではなく。詩も芸術であり、魂の爆発
        なのだ。夜ではない、街のライブハウスで昼にどん
        どん成されているイベントのごとく。  


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2014年01月19日

中尾彰秀詩音講座20

<中尾彰秀詩音講座(20)> 記 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

      「ダルマさん」

 長い永い歴史経て
 森羅万象の中心
 醸されているの
 転んでも怪我しないダルマさん

 近所のスーパーの広告
 数字を拾ってみると
 たくさんのダルマさん並んでるよ

 1218
 1588
 298
 198
 168
 798
 398
 888

 ダルマさんダルマさん
 ひょいと横になったら
 無限大になるね
 メビウスなんてシャレてから
 宇宙の流れ
 一瞬束ね直し
 くるりひねり加えるんだ
 不可思議の混和音入れる
 私のピアノインプロヴィゼイション
 感情の起伏は
 古典抒情ひっくるめ
 色即是空 空即是色
 波動立てる詩
 二年半横になり 
 ついに呼吸卒業
 あんぐり口あけた
 母よ 母よ

 つい先だって
 母は88歳(数え90)で天に
 焼き場で骨だけになった母を見て
 はっきりと再認識した
 既に誰しもが
 永遠の生命の環に
 組み込まれていることを  


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2014年01月18日

香咲萌詩集

<香咲萌詩集> 記 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 
 世界を至福にする百の詩集(57)

 「私の空」 土曜美術社 2013年 B5版 36篇 124頁 定価2000円+税

       人間への優しき思いや祈りを込めつつ
       大自然の風情を語る歌う。
       確かに人間は自然に生かされ、自然の一部。
       その思いに導かれる鋭い観察眼とリズム、そして美しき想念。
       世界との一体感が、一つの交響曲となっている。
       なお、泥にも見出すまんだら美、躍動、歓喜の予感。
       感情を超えた、一体の波動力はさあこれからだ!!

              「蚯蚓」

<地面を掘り返したら 人差し指ほどの蚯蚓 除草剤を使わない庭には 土の精霊たちが
 寄り集う

 黙もくと土を生み出す蚯蚓 みずみずしい肢体で 一路に邁進するから美しい 神が創った傑作
 誰が云ったか下等動物と 土が死ねば 世界は滅びる

 残暑の厳しい八月 蚯蚓は炎天下の暑さに干涸びた

 蟻に食い千切られ 砂粒をまぶされて 泥紐になった 

 蚯蚓は 黙って 土に還っていった 生命の母体になるために>

               「雨」

<玄関を出ると 頬を雨粒が打った

 私と天との間に線が引かれる その瞬間 天と繋がる

 雨よ 伝えてほしい 天の意思を 私たちの行く末を>

        
  


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2014年01月18日

基礎から創造性へ

<基礎から創造性へ> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

     -------中尾彰秀詩音講座(20)-------

 詩--------方法論で止まり留まる多くの詩は
      全くの大切な基礎
      そこから一億歩に匹敵する一歩を
      踏み出し意識を転換すれば
      抒情や物的リアリズムやシュールを
      超えて宇宙一体波動にいたる
      すなわち癒し

 音楽--------過去の名曲を奏じるのは
       素晴らしき音楽の基礎
       基礎は基礎
       難しい基礎をやれるからと云って
       ギャラを取って偉そうな顔をしてはいけない
       阿呆かいな!!
       宇宙一体によって
       とても優しい簡単な天降る曲を
       奏じるのをインプロヴィゼイションと言う
       言うまでもなく
       それが創造性

 {具体例} 中尾彰秀ピアノCD 第25 「ポエムタイムトラベル」 59分
                     森羅通信の会出版 定価1000円
                      詩朗読+セッション
                    第11 「Shall we dance in the moon」
                      ソロ 13曲 61分
                     森羅通信の会出版 定価1000円

 (購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 定価+送料なし  


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2014年01月14日

かぐやの月

<かぐやの月> 記 中尾彰秀                    詩人・ピアニスト・ヒーラー

 名文を持って
 これを何と言うか
 歳月の兎と言う

 さりげない平凡な日々は
 しかし実は黄金に輝いている
 何にもない何でもある
 本当の豊かさを
 教えてくれている

 たましいのひびきというやつだよ
 うちなるかみのささやきだよ
 いやしのかぜのつめたさだよ

 苗村和正詩集 「歳月という兎」 2012年 編集工房ノア 2000円+税 A5版 

       「かぐやの月」

<まっしろな雲を羽衣のようにきれぎれに纏った、青い天体が、月面の荒野をゆっくりと
 沈んでいく。  あれが地球だと、なんども自分にいいきかせてみるのだが、事実は想
 像の領域をやすやすとこえて奔っていく。いま月間のどこかに立っていて、そこから地
 球をみているということなら、こうも複雑な思いに沈みこむことはないだろう。

 ぼくという人間が、いま地球におりそのぼくが現実の地球の姿をながめているというこ 
 とは、ひどく居心地のわるいことだ。
 それにしてもかぐやがみせてくれた青い地球は、ぼくらが日々目にし、耳にしている、
 おぞましく血塗られた地球上の出来事とは、およそ無縁であるかのように、いとおしい
 ばかりに美しい。
 地球という星は、やっぱりかけがえのないいのちの星なのだ。

 ぼくはさっきまで、川沿いの草の道を犬のポリーと一緒に走っていた。・・・・・>

        
  


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2014年01月14日

相似象

<相似象> 詩 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界唯一無二
 今ここで天降る
 詩人の奏でる
 この世で最も純粋な
 魂の旋律

 五年前の
 自らのイベント
 パンフをしげしげ眺める
 いや何
 裏白利用目的の省エネ
 これ迄表であったものが
 突如裏になる
 犯罪をしでかして
 裏社会に逃げるのではない
 ただ
 表から裏になるその時
 何処かから
 そよ風が吹いて

 あるとないの狭間を
 物語る
 消えても永遠に
 あり続けるもの
 あるのかないのか  


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2014年01月13日

北口汀子句集

<北口汀子句集> 記 中尾彰秀                詩人・ピアニスト・ヒーラー
 

 世界を至福にする百の詩集(56)

 「漆黒のほとり」 北口汀子句集 枝秀堂 2014年 定価1800円+税

       一冊の句集で、10句もの作に、感嘆させられるのは
       異例である。得てして句と言えども、詩と同じく、心の
       説明に終始してしまうのだ。大切なのは説明ではない。
       創造的感慨なのだ。天地--------宇宙 一体、の体現。
       詩にも句にも音楽にも。

            ひとつずつ 金言の如 梅発く
            
            黄梅の 点りて空の 拓けゆく

            蓮池や あまたの蕾 合掌す

            透き通る 風の音色や 額の花

            青梅を きりりと齧る 空の端

            向日葵の あっけらかんと 人を呑む

            天に満つ 大音声や 大銀杏

            さよならが ひらりひらりと うすもみち゛

   


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2014年01月11日

市原礼子詩集

<市原礼子詩集> 記 中尾彰秀                   詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(54)

 「愛の谷」 市原礼子詩集 詩画工房 2013年 2000円+税 A5版 118頁 39篇

        どの詩篇にも漂う寂しさ。内なる世界にぽっかり空いた
        穴がある。それを埋めるがごとく、詩は書かれているの
        かも知れない。それはむしろ、羽ばたく為の理由であり
        弾力の根拠であり、世界の本当の答えを得る為のきっ
        かけなのだ。

        世界のありとあらゆるものは、愛によって存在根拠を得
        ている。歪んでいようがいまいが、愛によって。どんな高
        度の技術によって羊皮を被っていようとも。単純で奥深い   
        波長で、オーリングテストのごとき探索で、単なる読解力
        を超えて魂の力で人生を観れば、明らかになるのだ。

              「遠い社」

<空の片隅をめざして への字のかたちで帰っていく 鳥たちよ あの方角に
 わたしの 残してきたものがある

 わたしは ほとんど忘れている わたしは 急に思い出す 降るように 降るように
 戻ってくる 黒緑色の木の群れ 光ざわめく枝葉の下 柔らかく かぐわしいものを
 抱いて歩いた 私のお気に入りの散歩道

 明るい色に塗られた遊具のある 小さな公園への通り道 しかし そこは 死者の
 葬られる場所でもあった

 わたしのうでの中で青ざめて 息も絶えようとしているのだろうか それとも 葉蔭で
  すやすやと 眠りおちているのだろうか 

 生と死の両方を胸に抱いているのに それらは双方のように  よく似た顔を見せて
 いて 見分けることができなかった

 暗い社 明るい社 死者達の眠る社 空の片隅をめざして帰っていく 鳥たちよ
 あの社は いまでも 風に揺れているか>
  


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2014年01月11日

根本昌幸詩集

<根本昌幸詩集> 記 中尾彰秀                   詩人・ピアニスト・ヒーラー

 「荒野に立ちて------わが浪江町」  根本昌幸詩集 コールサック社 2014年 1500円+税 
                                           A5版 44篇 160頁

       地震と原発によって居住地域を出ざるを得なくなった詩人。
       あと何年で戻れるというものではない。故郷を奪われたのだ。
       大災害と国の誤政策と企業の嘘によって。そして、今もこれか
       らも国民を騙す者どもよ。
       奪われたのは故郷だけではない。命、家族、仕事、環境・・・。
       自らの命は助かったのだから、生きているうちに、やるべきこと
       をやり抜くという気概。
      
       故郷は心の中に生きている。地球として。宇宙として。魂の
       永遠よ。

              「福島県」

<最初は 福の島でした。

 島はどこにあったのでしょう。

 湖や沼や浦がたくさんあって その中に 島もたくさんありました。

 だから。 で。 しょうね。

 私はそう思っていますが 実は貧しい所でした。 それが そのうち
 原発とかいう でっかい建物が出来て いやにフトコロがあたたかく
 なりました。

 やっぱり。 ね。 福の島でした。

 ところがどうでしょう。

 でっかい地震がきて でっかい津波がきて 原発がメチャメチャにやられて。

 人々は日本国中に散らばって となりにいた人の安否も分かりません。
 この私も 今は 避難民とか言われて。

 小さくなって 見知らぬ所で ひそかに生きている。 そんな始末で。

 ああ福島県が 世界のフクシマ県になりました。>

 


  


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2014年01月09日

岩本健詩集

<岩本健詩集> 記 中尾彰秀                   詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(53)

 岩本健詩集   コールサック詩文庫13 2013年 定価1500円+税

      物的感情に囲まれた心の混沌。
      混沌にとことん終始する「いらめき」
      の詩人。「ひらめき」なる内なる光に相反する。
      日常にスリリングをいつも抱くリアリズム。
      思いもつかぬ発想は永年に渡って大きな
      詩的構築となっている。

         「山田万作」

<散歩していると フト 山田万作に会えるような気がした。 ふりかえると、
 そこに10年ぶりの 山田万作の顔があった。 山田万作も ぼくと 逢うような
 感じがしていたらしい。 人間には超能力があるのかな、と言うと 山田万作は
  「愛する者とは別れなければならぬ 苦しみがある。 憎たらしい奴とはめぐり
 合わねばならぬ 苦しみがある」 と、 スタコラどこかへ行ってしまう。 虫が知
 らすということがある。 今、ぼくが暗殺されるという 予感がして 後をふりむくと
 暗殺者の顔がそこに在ったら どうしようと思う。

 けれども暗殺される人は 金力・権力・名誉をたっぷり持った人--- ぼくには、そ
 の何れも持ち合わせがない。 だから、ふりむいても 山田万作という 間抜けず
 らが在るばかりで 朴の生命は安全--- 山田万作よ また、どこかで ひょっくり
 逢おうと ぼくは ひとりごとを言う。>
          第一詩集「人の木」 1976年より  


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2014年01月08日

白川淑詩集

<白川淑詩集> 記 中尾彰秀                詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(51)

 「女紋の井戸」 白川淑詩集 1992年 地球社 定価2000円 A5版 128頁 30篇

        憧れの様ないとおしさを京ことばに凝縮して、
        男と女の愛情の機微を描く。歴史のはかなさや
        人間の温もり、思いやり一杯にかけがえのない
        日々。理屈でどうのこうのは無粋というもの。
        極めて懐の深い抒情詩。世界の真相は、物的
        境界を超えた波動であるが、その波動に同調す
        らすることもあるのが、いかなる形態であろうとも
        良心に基ずいた愛である。

           「お精霊さん」

 <   -----打てばひびく物と知りつつ迎え鐘  嵐雪

 ずらっと高野槇を並べて売っている
 門前から境内へかけての出店
   おまき どうどす。
 六道の辻は うだる暑さ
 それでも どことなく冷んやりとした風がくる
 あおあおした一束を求めてから
 閻魔さんの祀ってある小堂で 水塔婆を買う
 本堂の前では 白い作務衣の僧たちが筆を走らせている
   <貞誉栄寿禅定尼>
 母方の祖母の戒名を書いてもらう

 お線香の煙りにかざした塔婆を
 小さな祠の 鐘撞き堂へ持っていく
 引き綱を ぐっと引き寄せ ぱっと放す
   チーン チーン
   迷わんと 帰ってきとおくれやす
 十万億土の果てにまでひびかせる
 お寺の庭に深井戸があって
 むかし 傍らに高野槇がはえていたという
 その枝を伝い 井戸を潜り
 この世とあの世を往復した 詩人
 小野なかむらの故事に習っているそうな
 そういえば すぐ東に鳥辺山
 むこうには 阿弥陀ヶ峰も見えている

 祖母は お精霊さんのお迎えには念を入れていた
 十三日から始まるお盆のお供えは 七種
 まず おだんごをつくねる
 こ芋の落ち子といんげん豆の炊いたん
 のっぺのおつゆ おなすのおしたしもせんならん
 蓮の葉の上には ささげやほおずきなんかものせる
 けんずいには おはぎ 白むし おそうめん
 十六日 大文字さんの灯る日がくると
 追い出しあらめを炊いてお送りする
   あんじょう いんどおくれやっしょ
 ゆで汗を門口に流すと ほっとする と
 はようから後家さんにならはった
 おばあちゃんがよういうてはったけど

 先月 一人息子のお嫁さんも葬ったが
   おばあちゃん そっちでは仲良うしてや
 赤まえだれのお地蔵さんに水回向をする
 盆前の四日間 朝早うから晩遅うまで
 鐘は ひたすら鳴りつずける
   チーン チーン チーン
 京のひとは ええ役者はん
 台本をだいじにしてはる>  


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2014年01月05日

天降り

<天降り> 記 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 母の49日の納骨
 大寺の本堂
 頭上の絵

 四天女の奏じる音楽はとてつもなく美しく
 やはり天降りだ

 大太鼓打つ丸み帯びた小太りの美人
 横笛吹くキリリとした小太りの美人
 小太鼓打つ優しい目の小太り美人
 笹筒笛(神楽器の一つ適当に名を付けた)
 吹く涼し顔の小太り美人
 なぜかしら天女は皆小太り

 母はもうすぐ天女になる
 母は私のピアノ奏に
 痛く感動して
 音大へ行かしたかったと
 しきり言っていた
 音大などへ行ったら
 天降り音楽は死ぬのに

 小鳥の鳴き声なのか
 笑い声がしきり木霊す
 もうとうに超えて
 いつの時代も
 異次元越境は
 魂の浄化を担う

 この世の人間だが
 私は数十年来
 天降り曲を詩に添えて
 即興で
 使命のごとく  


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2014年01月05日

区切りと失敗

<区切りと失敗> 記 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

 ちょっと一服したいが
 区切りにならない
 延々と同じ作業をしている

 こんな時やってくるのが
 失敗だ
 失敗したら
 一時ストップして
 少し後戻りして
 休憩せざるを得ない
 取り返しのきく失敗であることに感謝
 天使の微笑のごとき
 失敗がある 
 実はあなたを私を守ってくれる
 失敗
 失敗を恐れるな
 成就は目前
 深いところで
 ありとあらゆるものは
 既に成就されている
 胸拡げ
 呼吸を一段深く
 そして合体 
 宇宙波動

 失敗の原因究明も大事だが
 失敗を愛することがもっと大事  


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2014年01月04日

オンリーワン

<オンリーワン> 記 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 誰にでも共通する普遍
 あるいは森羅万象の中核に
 共鳴することは
 現代人は自意識に
 支配されているので
 なかなか誰にでも
 真似できぬことだから
 結果、世界唯一となる
 オンリーワン

 孤立(孤独)や独自(オリジナル)や排他でもない
 自然主義なる物的次元に世界を捉えたものでもない
 創造性、宇宙一体の癒しの光に包まれること

 (詩集とピアノアルバム一例ずつ)

「やあ」 中尾彰秀第11詩集 森羅通信の会出版 定価1400円 30篇 112頁 B6版 1998年
                  帯の言葉「地球のすべての生命と あなたに贈る --------------
                  永遠へと響く癒しの詩  現代詩界に新たな軌跡を開き続ける」
                  表紙絵は中尾安希氏による名草山の日の出。その淡さがゆかしくて。
「ドビリング------生命の環------」 中尾彰秀第13ピアノCD 森羅通信の会出版 定価1000円 65分
                                   1984年第7回音楽芸術フェスティバル(
                                   和歌山市主催)に招待され、世にインプロ
                                   ヴィゼイションの素晴らしさを知らせしめて
                                   から丁度30年経つ。かくなる、天降る音楽
                                   はいまだに健在であるという神がかりに感
                                   謝するばかりだが、このアルバムは2010年
                                   紀三井寺の喫茶レストラン「ドビー」で実施し
                                   たライブを収録したもの。美しくクリアなちょっ
                                   とショパンにも似ているクラシック的なしかし、
                                   どこにも他にない旋律が並ぶ。覚えて出来た
                                   ヒーリング曲などではない。今ここに出現した
                                   奇跡の・・・・・。

      (購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 定価+送料なし  


Posted by nakao at 17:39Comments(0)

2014年01月03日

説得力の嘘

<説得力の嘘> 記 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

 つとに思う
 いかに我々は
 説得力なるものに
 長い間騙されて来たか

 そもそも
 説くことによって
 答を得る
 それ自体おかしいのだ
 説かずとも
 例え常識外れの
 トンチンカンであろうとも
 生きる力や
 癒しの力を
 得るものが
 ほんまもんなのだ
 くれぐれも
 説得の源は理知
 しかし
 世界は人間の理知を超え
 不可思議の奇跡のものとしてある

 これはいかにもたこにも
 私のやっていることが
 妥当だと
 説得している様にも見えるが
 果たして・・・・・

 * アベノミクスは経済再興などと
   説得力がありそうだが、自然エネルギーバランスを壊し
   増税増社会保険料で庶民には全く有害。
 * 無知ではない学者ですらも、リニア新幹線のえげつない有害性を
   御存知でない。まさに象牙の塔。自らの専門性に埋没した知識。
   マスコミや大手新聞すらも既に圧力をかけられているのだ。国民
   のための知識を持つことが大切。原発だけを反対して庶民の味方
   だと思っているのだろうか。反原発だけでは説得力はない。
 * 宗教的なものはあかんという、物的感情次元リアリズム派は
   説得力がありそうだが、そもそも存在自体神秘であることをうっ
   ちゃって、人間性が信用出来ない。
 * いまだに過去の巨匠の音楽のお勉強を、音楽の勉強だと思い
   込んでいるお方は多いが、自らが巨匠であり天降る音楽こそが
   源である。それを知るのを恐れておるのであろう。
 * 交流などといかにもマスコミ受けする催しは、説得力ではない。
   一般論を超えたところに、創造的なひらめきが無限にあることを
   世界に知らせしめねばならない。当、EARTHPOEMPROJECT
   は、その使命を持つ。  


Posted by nakao at 18:02Comments(0)芸術芸術芸術

2014年01月02日

坂田稔写真集

<坂田稔写真集> 記 中尾彰秀                   詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(51)

 「軌跡-----40年の記録」 坂田稔写真集 2003年 定価8000円

       坂田稔と言えば
       全国的に
       名を轟かせる写真家
       この度御縁あって
       大きくごつい本を
       拝見させていただいた

       リアリズムたる白黒写真は
       如実に地域の人々の暮らしを
       あらわしている 

       牛 人形師 瓦干し 朝市 漁師 鵜飼 吹雪 海女さん 托鉢
       嫁入り 和傘作り 除雪 琵琶法師 船員 相撲取りの風呂帰り
       インド・ネパールの人

       どのひとつを取っても
       味わい深き人間の息吹きと
       大自然の神的なエネルギーを感じさせる
       焼きこまれたアンダーは
       カラーより遥かに色合いを持つ
       そもそも
       我々の暮らしとは何だろう
       喜怒哀楽苦しみを超えて
       歯を食いしばってでも
       その先の
       大いなるものに生かされてある
       歓喜に至ることなのだ
       登場人物の
       地球なるその場に
       一心同体となることによって
       出来上がる写真
       魂の共鳴り

       デジタルカラー写真
       糞喰らえ
  


Posted by nakao at 17:56Comments(0)芸術芸術