2009年11月27日

縦書き横書き

<<< 縦書き横書き >>> 詩 中尾彰秀  詩人・ピアニスト・ヒーラー
                             ライフ&ライブコンサルタント

  水平に何処までも進む
     ひたむきでありながら
        横書きはつい
           よこしまな心で
              隣の言葉を勘ぐり
                横柄な態度
                   なめんなよナメ猫とばかり
                      思いっきり横っ面張ってやると
                         ドミノのごとくズラリ倒れ
                       隣同士仲良くもたれ合う
                     ある日一同はついに
                   東方へ一目散に逃亡
                いくつもの季節を迎え
              いくつもの原発を横切り
            いくつもの海を山を越え
          地球一周
        気付けば元の活字に

          上下関係を重んじるので
            髭のごとく棒を増やし
              上の字は偉そうだ
                のみならずしきり
                  よだれや糞尿を下に落とし
                     自らは奇麗事を並べる
                       宿命のごとく段々と下へ進み
                          段々とスピード上げ
                        時速百キロ千キロになるともう
                      たかが字の意味など
                    雨風に打たれ奇麗になって消えた
                  ついに南北地球一周
                元の活字にもどる

              一周して初めて気付くのだ
            大切なのは意味でなく
          エネルギーだと

            巨大なる十字架
              縦横の交わる
                活字その一点は
                   人それぞれ背負う
                      花一輪のごとき一字だ  


Posted by nakao at 16:50Comments(0)芸術