2009年08月13日

癒しとは

<<< 癒しとは >>>    短歌 中尾彰秀    詩人、ピアニスト  

           癒しとは千年の楠まるごとに
                   持ちておりつつ秋深き風

    和歌山城内にこの楠はある。眼を閉じ、掌を付けていると、何かしら、ボワーンと
   したものが伝わる。きっと、人間の歴史にはこだわらぬ、超然としたもの。地より天
   へ昇る水あるいは、木の血液。多くの小動物、微生物がここに住み、リスちゃんも
   ここにやって来る。木そのものが、丸ごと宇宙である様な安らぎ。私が生まれた時、
   あったし、死ぬ時もここにこうしてあるだろう。普遍の力と言うべきか。冬近ずいて、
   世界はますます研ぎ澄まされていく。

     中尾彰秀詩集<呼吸のソムリエ>より   竹林館 3000円
(購入法) 郵便振替 森羅通信の会  00940-4-29604 3000円+送料200円  


Posted by nakao at 17:22Comments(0)芸術