2011年05月19日
司由衣詩集
<司由衣詩集> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
みんなの人生を至福にする百の詩集(14)
「西境谷団地から」 司由衣詩集 書肆青樹社 2006年出版 定価2400円+税
A5版 28篇 149ページ
あなたは気付いているだろうか。
現代は天才の時代であると。
まずは、生きている不可思議の奇跡を
きっちり認識してから
何の天才であるか
自ら気付くべし
気付いてしっかり磨くべし。
こんな詩がある
「ぼくでごめんね」
<「いい大学を出て いい会社に就職して いいお嫁さんをもらって」 ・・・かあさん
口癖にいうけどね
ぼくのパンセは疾っくに娑婆を過ぎて 悪もなく 戦争もなく 老いも 病も 死も
もはやない むろん偏差値なんてのも でも
・・・遠すぎて かあさんの目に届かないだろうね
「強くならないと生きていけないのよ!」 ・・・かあさんはぼくを叱るけどね
強いって汚れても笑顔で生きていく人のこと? 戦争って美しい瞳をして人を殺し
にいくよ かあさん茶の間でコーヒー飲みながら戦争を見物してる こんな時代に
生まれ育って ぼくの心は 傷つき えぐられ 真っ青に血を流すんだ
心の中で神様助けて! と叫ぶと 神様の心と ぼくの心がリンクして 言葉もいら
ない 気遣いもいらない 学歴も 肩書きも もはや必要ない 真っ青に血を流すこと
も でも ・・・遠すぎて かあさんの耳に届かないだろうね
かあさんったら今日も 三色おむすび だの 手作りのチョコレートパフェ でもね か
あさん ・・・食べ終わったら ぼくは再び ぼくの旅に出るね>
母は懸命に訴える、話しかける。息子の闇の世界に。
私は解かっているんだよと。その闇の世界に、ありとあ
らゆる無限のもの。もの成り立つ大元の、エネルギーあ
るいは果てしなき静けさがあることを。そこから出でて、
生き生かされている科学的事実。神秘的事実。社会上の
事々いかに腐っていようとも、微塵も影響のないそこにある
魂。泥沼糞ツボに立つ蓮の花のごとく、最高の勇気をもって
自らは自らの救世主なのである。
この天才の感性持つ息子が、感性に止まらず、何を人生で
成すかは記されていないが、何を成すということ自体世俗。
少なくとも彼の世界は、空(くう)なる平和の魂なのだ。
それを書き得た、母の詩才を讃えよう。
みんなの人生を至福にする百の詩集(14)
「西境谷団地から」 司由衣詩集 書肆青樹社 2006年出版 定価2400円+税
A5版 28篇 149ページ
あなたは気付いているだろうか。
現代は天才の時代であると。
まずは、生きている不可思議の奇跡を
きっちり認識してから
何の天才であるか
自ら気付くべし
気付いてしっかり磨くべし。
こんな詩がある
「ぼくでごめんね」
<「いい大学を出て いい会社に就職して いいお嫁さんをもらって」 ・・・かあさん
口癖にいうけどね
ぼくのパンセは疾っくに娑婆を過ぎて 悪もなく 戦争もなく 老いも 病も 死も
もはやない むろん偏差値なんてのも でも
・・・遠すぎて かあさんの目に届かないだろうね
「強くならないと生きていけないのよ!」 ・・・かあさんはぼくを叱るけどね
強いって汚れても笑顔で生きていく人のこと? 戦争って美しい瞳をして人を殺し
にいくよ かあさん茶の間でコーヒー飲みながら戦争を見物してる こんな時代に
生まれ育って ぼくの心は 傷つき えぐられ 真っ青に血を流すんだ
心の中で神様助けて! と叫ぶと 神様の心と ぼくの心がリンクして 言葉もいら
ない 気遣いもいらない 学歴も 肩書きも もはや必要ない 真っ青に血を流すこと
も でも ・・・遠すぎて かあさんの耳に届かないだろうね
かあさんったら今日も 三色おむすび だの 手作りのチョコレートパフェ でもね か
あさん ・・・食べ終わったら ぼくは再び ぼくの旅に出るね>
母は懸命に訴える、話しかける。息子の闇の世界に。
私は解かっているんだよと。その闇の世界に、ありとあ
らゆる無限のもの。もの成り立つ大元の、エネルギーあ
るいは果てしなき静けさがあることを。そこから出でて、
生き生かされている科学的事実。神秘的事実。社会上の
事々いかに腐っていようとも、微塵も影響のないそこにある
魂。泥沼糞ツボに立つ蓮の花のごとく、最高の勇気をもって
自らは自らの救世主なのである。
この天才の感性持つ息子が、感性に止まらず、何を人生で
成すかは記されていないが、何を成すということ自体世俗。
少なくとも彼の世界は、空(くう)なる平和の魂なのだ。
それを書き得た、母の詩才を讃えよう。