2013年04月30日

推敲

<推敲> 詩 中尾彰秀                詩人・ピアニスト・ヒーラー

 締め切りを迫る
 キツネ目の編集者が
 血相変えて背後に張り付く
 訳ではないが
 超美人の編集者が
 泊りがけで
 どうか原稿を下さいと
 嘆願している訳ではないが

 ただやたら
 風の音のする
 天降りの前日
 眠た眼で
 原稿を推敲する

 文字と文字が
 くっ付いて
 くるり回って
 たかが表現
 何でもいいではないかと
 妖精のごときオーブ*が
 いくつも顔を出し
 笑う

 あなた自身が
 推敲されて
 今ここにいるのです

   * 丸い白い環。高次元からのもの。  


Posted by nakao at 14:30Comments(0)芸術