2014年03月30日

ミルク給食の時間に

<ミルク給食の時間に> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(70)

 呉屋比呂志詩集 「ミルク給食の時間に」 沖縄小詩集 詩人の魂社 2013年 300円

     これは一体何だろう。大人の目をした幼児が、おもちゃ遊びしながら
     こちらを見つめている。表紙の素描絵。子供たちに何かがあった。

     人が人を殺す、最大の暴力は戦争。
     人が人を殺す、最大の非暴力は増税。
     「魂はどうか。死によって埋葬された遺骸は、
     やがて 自然の中の分子になり、大気の中へ、
     水の中へ、土の中へ・・・」(「終わりに」より)
     魂はいまここにありながら、異次元に

     天寿ならず、悪政によって、亡くなられた人々の
     無念を背負って、少しでも癒すべく編まれた小詩集。

     「6年3組」-----弾頭と化した先端部分が校舎を突き抜け6年3組の教室へ

     <教室は48人 瞬時に3人もの生徒が亡くなった 20人が傷を負った

      空気を切り裂き 大気をめくりあげる衝撃波 ものを吹き飛ばしていく破壊力
 
      円い固まりが教室の中に まるで勝利者の様に 黒々と我が物顔でおさまっている

      白いミルクと黒い弾頭 アメリカよ これが子どもたちへの 贈り物だったのか
      飢えをしのぐミルクの中に こんなしかけがあったのか

      かけがえのないいのち とりかえしのつかないいのち

      こんのしかけがあったのか>




Posted by nakao at 17:01│Comments(0)
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