2014年05月19日

辻田武美詩集

<辻田武美詩集> 記 中尾彰秀                詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(86)

 「道すがら想いはひろがる」  辻田武美詩集 葦工房 2014年 A5版 24篇 100頁 1500円

       人生のどんな場面であろうとも
       エスプリが光る。生きるということは
       世界を愛で照らすこと。そもそも存在は
       愛という理由によって、この世で在り得ている。
       一般性を超えた内なるものが
       人生の課題として残る。

       「無へ至る暗示」

<ある日の夜分どこからか タヌキバヤシが聞えてきて おのずからリズムへ乗ってしまい
 ココロをほぐした

 生きていくには どうしてもゆめが要る ココロに雲の様に湧いてくる ユメのなかから
 何かを決めなければならない 雑踏を通りぬけた後 ある夢の出発点はAIの5だと
 教えてくれた人は 神神しく見えた

 アスファルトの道を過ぎると ゆけどもゆけども 石段ばかりつずいて 足と膝へ衝撃が走った

 立ち止まった所は深い森の前の 薄暗い谷間である 冷えており鬱蒼としており ほそい瀧が
 一筋流れ落ちている

 ココロはしだいにとどまり 無の境地へさしかかった 冥土の全てが霧散した時点で 誰の目にも
 見えない純粋の 無の銀河がしんしんと ひろがっているはずである>



Posted by nakao at 17:35│Comments(0)
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