2014年09月11日

尾花仙朔詩集

<尾花仙朔詩集> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 地球を至福にする百の詩集(9)

 「尾花仙朔詩集」 思潮社現代詩文庫207 2014年 1300円+税

      実存的理知の限界を知る詩人は
      狂おしく吠え知を超えることなく
      苦悩に佇む
      しかし、常に持っているのだ
      内なる宇宙、癒しへの憧れを
      その真摯さはけなげであり
      愛すべき存在でもある
      「・・・・・ゴールの向こう
      秋の日は まるで大きな愁いげな 花を
      咲かせたもののようだ」
      ゴールとは
      今ここに生きている無限
      何もないが何でもある多次元のここ
      なのにね

      「霊領韻」

<鐘が鳴っていた 宇宙のどこかで 億年の時間を葬送する 久遠の 鐘が絶えず
 鳴っていた その鐘の音にゆらめきながら草原に錯乱と花が咲き 瑠璃色にかがやく
 湖があった ママン! ぼくはそこで見た光景を忘れる事が出来ない ふたたび幻
 のごとく草原に浮かび上がった 大伽藍から次々とあらわれでてきた者たち おお!
 それは白無垢の衣をまとった 牛や馬 そして羊や鶏の群れたち 彼らは皆初々しい
 額を上げて 光る湖に辿り行き・・・・・・・・銀の杖が宙空に・・・・弥勒は未だ現れない>




Posted by nakao at 16:50│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。