2015年01月03日

武藤ゆかり詩集

<武藤ゆかり詩集> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 地球を至福にする百の詩集(20)

 「虫の声」 武藤ゆかり詩集 南天工房 2014年 3500円+税 430頁 

      深められた本物の意識が、日々の上っ面の自意識の狭間に
      出現することがある。これは、これこそ詩だ。いかなる災害に
      出くわそうとも変わらぬもの。

      「ひとつのものに」

      <家族とも友達とも 自然に抱きしめ合える文化がある そういう文化を
       知っても 会った時も別れる時も いくら親しくても 抱き合うことなんか
       できない 手を握り締めたり ましてや顔に触ったりもできない ただ離
       れた所から ある時は笑顔で こんにちはやお帰りや ある時は泣き顔 
       で さようならやありがとうを 私たちは小声で言うだけだ でも私たちは
       みんなでひとつのものだから 一人の魂が震えると みんなの魂も震え
       る 抱き締め会ってぐるぐる回転したみたいに もう一度ひとつのものに
       なる>

       この詩が東北大震災に被災した後か、その先かは問題でない。
       普遍的な魂の共鳴を日常に持つ事が大事である。しかし、この
       詩集を編集したのは震災後であることに違いはなく、意識の深   
       まりと認識の大切さにさらに気付いたのだろうか。



Posted by nakao at 17:53│Comments(0)
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