2015年02月09日

さりげない放置

<さりげない放置> 詩 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 さりげなく置かれた
 7台目

 後に高齢者マーク
 きちんとスタンドで立てられたそれは
 既に長期に渡って放置された6台に
 敬意を払いつつ寄り添い
 りりとして

 ここに来たのは1か月前
 まだ前に進むという活力が
 風を呼びとぐろ引き寄せる
 背後に緑一杯の
 風景が広がる
 川だ川が延々と伸びて

 前輪はパンクしている
 持ち主の品性
 私は疑わない
 歩道橋の上り下りする
 三角地帯
 この自転車の行方
 ここにありながら
 遥かなここへ



Posted by nakao at 18:25│Comments(0)
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