2015年05月13日

呼吸138

<呼吸138> 記 中尾彰秀            詩人・ピアニスト・ヒーラー

 地球を至福にする百の詩集(43)

 「呼吸」 138号 現代京都詩話会詩誌 2015年 定価500円

      哲学的考察は哲学を勉強したから出るという安い
      ものではない。経験を止揚するエネルギーである。
      つまり、自らを浄化し高次元に至らしめる志向性。
      てことは、それがあるとないでは質が違うってこと。

      なお宗教的存在論まであったら、それはもうたかが
      有名詩人ではなく、大詩人である。大詩人でなお、
      シャンソン歌手である御方の一篇。

      「とうげ」      井上哲士

      <ものが触れ合うとき 新しい「いのち」が 生まれるという

       男と女は 出逢って火花ちらし 花は 虫とふれあい 実を
       むすび 山は 峠で空と出会って 雲を生み

       旅人は風と出会って 胸をふるわせ 荒野をさまよい 新しい
       風を呼び 一つの峠を越えていく

       ときには峠に立って 風になぐさめられながら 振り返ることもある
       けれど 落ちた胡桃を 拾うこともなく 胸熱くして ただ 歌をくち
       ずさむ

       やがて 全ての色が重なり 色が無くなるという 光の接点に向か
       って 旅人はひとり 雑草の根をかみしめながら ふたたび峠を
       越えていく>

       



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