2009年09月02日
猫楠------南方熊楠の生涯
< 猫楠--------南方熊楠の生涯 > 評 中尾彰秀 詩人・ピアニスト
先だっては、テレビでの「ゲゲゲの鬼太郎」(2)、主演・ウエンツ氏、に於いては、その
神秘性の妥当さ、表現のすばらしさ、出演者の匠さに驚かされた。その同じ原作者であ
る水木しげる氏が、南方熊楠の生涯を、その愛猫「猫楠」の眼を通して漫画を描いた。
「猫楠------南方熊楠の生涯」 水木しげる 角川ソフィア文庫、660円+税
この書で私は、十数回涙しつつ笑った。笑いつつも本質を得ている水木氏の力量に、
敬服した。知る人ぞ知る、南方熊楠の生誕地は、南海電車和歌山市駅の南300mに
あり、碑が建てられている。この文庫本の裏表紙には、極めて解りやすくこう記されて
いる。「没後半世紀を経てもなお、骨太で天衣無縫な南方熊楠の生涯は、人々の関心
を惹きつけてやまない。日本が国際化とはまだ程遠かった明治時代中頃に英国に渡る
と、<ネイチャー誌>に論文を寄稿し、大英博物館の属託となり、孫文と親交を深めるな
ど八面六腎の大活躍。帰国後も民族学や粘菌学の研究を行いつつ、神社合し令に反対
し熊野の森を守る運動の中心となるなど、時代の先を行く活動で世間を驚かせた。そん
な日本史上最もバイタりティに富んだ大怪人の生きざまを、妖怪博士水木しげるが独特
のペーソスを交えて描く。」
先だっては、テレビでの「ゲゲゲの鬼太郎」(2)、主演・ウエンツ氏、に於いては、その
神秘性の妥当さ、表現のすばらしさ、出演者の匠さに驚かされた。その同じ原作者であ
る水木しげる氏が、南方熊楠の生涯を、その愛猫「猫楠」の眼を通して漫画を描いた。
「猫楠------南方熊楠の生涯」 水木しげる 角川ソフィア文庫、660円+税
この書で私は、十数回涙しつつ笑った。笑いつつも本質を得ている水木氏の力量に、
敬服した。知る人ぞ知る、南方熊楠の生誕地は、南海電車和歌山市駅の南300mに
あり、碑が建てられている。この文庫本の裏表紙には、極めて解りやすくこう記されて
いる。「没後半世紀を経てもなお、骨太で天衣無縫な南方熊楠の生涯は、人々の関心
を惹きつけてやまない。日本が国際化とはまだ程遠かった明治時代中頃に英国に渡る
と、<ネイチャー誌>に論文を寄稿し、大英博物館の属託となり、孫文と親交を深めるな
ど八面六腎の大活躍。帰国後も民族学や粘菌学の研究を行いつつ、神社合し令に反対
し熊野の森を守る運動の中心となるなど、時代の先を行く活動で世間を驚かせた。そん
な日本史上最もバイタりティに富んだ大怪人の生きざまを、妖怪博士水木しげるが独特
のペーソスを交えて描く。」
Posted by nakao at 17:19│Comments(0)
│芸術