2010年06月05日

名古きよえ詩画集

<名古きよえ詩画集>   記 中尾彰秀

  あなたの人生を至福にする百の詩集(48)

 「名古きよえ詩画集」  著者 名古きよえ 北斗書房 2010年出版1500円+税

      「茂る」

<きこえるよ 光のつぶやき 土のよろこび 枯れ葉の下から 目をさまして

 赤ちゃんのようにかわいい手を にぎりしめて出てくる 

 春の芽はみんな 小さな声で 呼び合っているよ>

      「花ふぶき」

<さくら 咲くたび さくらに 酔う

 身も心も桜にうかれて 笑いさざめいて 

 雨に散り 風に散り 青空のもとでも 散り

 さくらは 散り方もまた哀れに興があって

 あの戦争時の 日本人とさくらの イ夢なさとならないよう

 咲き誇るさくらのエネルギーを 尊び愛でて 

 日本人らしくなりたい>

     日本画に西欧の要素を取り入れた、街にも田舎にも
    静けさ漂う絵は、見事に詩と一体となっている。
     どこか悪い処があると、そこを除去しようとする対象
    療法でなく、日々の暮らしから自然にちなんで良くしよう
    とする志向性が、本物の開花となった。知的想像力と智
    恵創造力との違い。



Posted by nakao at 14:13│Comments(0)芸術
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