2010年06月14日

どないもこないも

<どないもこないも>  記 中尾彰秀   詩人・ピアニスト・ヒーラー

  あなたの人生を至福にする百の詩集(52)

  「 どないもこないも 」  麦朝夫詩集  鳥語社 1500円+税
                       2010年出版 A5版 77頁 49篇

       「あいだ」
 <やたらに広い書店を 小さな女の子が駆け回っている
  だんだん激しくべそをかきながら
  その後をちょっと追ってしまう
 
  教えてやると 若い店員も 背伸びして見渡して
  書物の陰へ潜っていく

  みんな急に あいだばかり捜しているんだ
  活字と活字のあいだの 抜けている さみしいところ>

       世の様々の出来事を、決して忘れる事もなく
      きちっと気にしながら、時に自分自身も巻き込
      まれ、なおイメージ飛ばしの独特な風刺。何れ
      にせよ、生きる事の定めのごとく、重い空虚を
      背負う。

       どないもこないもしょうがない、生きると言う
      事。どないもこないも、面白い詩集。



Posted by nakao at 17:00│Comments(0)芸術
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