2010年06月15日

博物館で

<博物館で>  記 中尾彰秀   詩人・ピアニスト・ヒーラー

  あなたの人生を至福にする百の詩集(54)

  「母の家」  池田瑛子詩集  土曜美術社  2000円+税
                   2001年出版 A5版 27篇 104頁

        「博物館で」

<ふと 何かが 囁く ---------- 待っていたのですよ

 太古の森に そよいでいた樹 もっと遙かな日 

 海辺に遊んでいた貝

 ありとあらゆるいのちの 果てしないつらなり 

 魂のふるさとから届く やわらかいひかりが 

 心のなかの忘れられた原野を 呼び覚ましてゆく>

     心の中の原野を、きっちりと持っていると
    この世界は、何と美しく輝いていることか。
    博物館は我々の魂の奥にある。それが故、
    待っていたという呼びかけが聴こえる。
     かつて作られたものでも、既に大自然と
    なったそれらの言葉は、詩であり音楽であ
    る。そして、いつしか我々自身が、そういう
    物となるだろう。





Posted by nakao at 14:51│Comments(0)芸術
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