2010年07月03日

見逃し

<見逃し>  記 中尾彰秀

  太平洋の波の打ち寄せのごとく
  どよめく数千人の観客
  うねりのリズムは
  なぜかしら
  まさにこれから脱皮する
  とある動物の様に
  一呼吸ごと
  鈍い燐光を放つ
  外は夜
  青く霧が出ている

  ピアノは隣室にしかなかった
  私はそれを
  神が隠したもうたと思った
  即座に廻りを見回し
  机と宴台を打楽器にする
  数編の我が詩を朗読しながら

  2010年7月3日の夢
  外界の事象と教科書に捕われて
  多くの方々は
  本物を見逃している
  詩も音楽も感動と言う感動も
  今ここ
  内なる無限にあること



Posted by nakao at 16:39│Comments(0)芸術
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