2010年08月18日

金色の翼に乗って

<金色の翼に乗って>  記 中尾彰秀    詩人・ピアニスト・ヒーラー

   あなたの人生を至福にする百の詩集(65)

   水口洋治詩集 「金色の翼に乗って」  竹林館 定価2000円+税
                                 出版2001年

   大自然のエネルギーが早朝、大地に降りてきて、
  その抱かれるがごとき波動を、我々は記憶の奥に
  持っている。大地と言う舟に乗りながら。

   音楽にせよ、詩にせよ、何にせよ我々は知っている。
  かく降りてくる光を。人に感動を与えるには、まず自らが。

       「僕らの舟」

<コンサート・マスターが立ち上がると オーボエが音を出す 弦楽器がチュー
 二ングをして 続いて管楽器 合唱団の一番高い席から 僕は見下ろしている
 ホールが暗くなると 指揮者が現れ ソリストたちが席につく 指揮者が指揮棒
 を取り上げると 僕らは立ち上がる ライトに照らされて いつものように演奏が
 始まる

 僕らはいつからか 歌を歌っている 歌いながら 舟をあやつっている 力をあわ
 せて 帆をあげ 帆をたたみ 風をはかり 星を見ている 風と光が 道案内を
 してくれる 歌の神様が 歌い続ける舟をまもってくれる 大波や 風からも その
 うちに 星は輝き出し 風がやってきて 舟は進路を見いだすのだ そして 僕らは
 歌い続ける

 拍手がおこる 「ブラボー」という叫び声 僕はホールを見下ろしている 指揮者や
 ソリストが退場しては現れる なりやまぬ拍手 コンサート・マスターの合図で 僕
 らは立ったり座ったりする なりやまぬ拍手 僕は舟に乗っている>



Posted by nakao at 18:00│Comments(0)芸術
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