2011年06月20日

テニスコート

<テニスコート> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 生死超えて大自然を受け入れ
 自らの内にも外にも見出す波動。
 我々人間は、上っ面の物的繁栄に翻弄されてはならない。



 いつの時代においても
 社会は欲望に引っ張られ
 大きな間違いを犯す。

 ふっと人間の営みを忘れ
 いやそれこそが人間の営みなのだが
 桜のいまだ咲かざる蕾を
 見てみる。
 人間のために咲く桜は
 一本足りともない
 宇宙の生命歓喜の一貫として咲くのだ。

           「テニスコート」

<誰一人居らぬテニスコートに ふと 豊かさを感じる
 中央の審判椅子に座す温い風 そそそそそ ゲームに興味ない赤土
 ククククク 無理矢理四角く区切った白線 カカカカカ 一瞬見下ろし
 飛び去る黒い鳥 〇〇ちゃんがんばれー あふぉかいな人生がんばったら
 あかん 人々の歓声より 遥かに今豊かなのだ 

 さらに私は立ち続ける もうすぐ桜 蕾のオーケストラ聴きながら>

 この詩篇は、初出「軸95」である。
 テニス好きのお方は文句言うかもしれないが
 それはお門違いというもの。
 どころか、桜に失礼二千万。
 詩の本質を、勉強しましょうね。
 
 収録 中尾彰秀詩集 「静かな背ビレ」 森羅通信の会出版 定価1500円 

(購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 定価1500円
                                  +送料200円



Posted by nakao at 17:58│Comments(0)芸術
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