2011年10月25日

詩人香山雅代

<詩人 香山雅代> 記 中尾彰秀            詩人・ピアニスト・ヒーラー

  雑感アンソロ(8)  「アンソロジー風 Ⅹ」  竹林館より

 この世の存在は、あらゆるものがあの世と表裏一体である。
 雪にせよ。
 生死一如、生きることは常に死をはらんで
 なお、深い所は何処か遠い所ではなく
 ここなのだ。
 ふかいところ----------ふところ   にあり
 この指先の一点だ。
 日常にそれを認識することは
 人生を本物にする。
 それを疑うものは、気功・レイキをし
 本質の愛を深めましょうね。
 瞑想は勿論。
 日常ではない演劇風景あるいは
 お能の一場面たる
 一篇の詩。

     「アルカデイア・雪ん子」    香山雅代

<はらり ふぅわり

 絶えまなく 音無しの 切片が 降りてくる

 にびいろの空から はら はらと それは とおく ふかいところからやってきて
 消えてゆく 清楚な ふだん着と あたりに透ける懐かしい声を のせて
 あわい闇のなかから 洩れる 不確かな光 春浅い庭の 瑞枝に垂る 雪の朝

 雪ん子の 夢みる瞳が 嘆息もやらずねむっているおばあさんの頬にかさなる
 漂泊の妖精が 無意味な訣別を告げにやってきた

 絶えまなく あの世と この世を 紡ぐ 音無しの 切片が 降りてくる

 くる年も ゆく年も 齢を 重ねて はら はらと 雪ん子は おばあさんの嘆息を
 包んで 消えてゆく>



Posted by nakao at 18:04│Comments(0)芸術
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