2011年11月07日

我常に空

<我常に空> 詩 中尾彰秀           詩人・ピアニスト・ヒーラー

 左右に田んぼのある
 延々と真っ直ぐな道
 延々と草ぼうぼう土くれ薄茶色

 鳥に囲まれ
 風に横切られ
 太陽に背を焼かれ
 ひたすら歩いていると
 腰から来るのか
 左膝の痛みは痛い思い出を
 一つ二つ三つと
 内臓の奥域に運び込み
 塊と成して尿管に浮遊させる
 思い切って排泄してからは
 いちじるしい発汗に乗じ
 ある確信が湧いてくる

 いつか空に着く

 空は
 無くしたいとしいもの全てと
 今ある全てと
 これから無くすもの全てを
 手中にする
 完璧の空だ

 およそ空には着かなかったが
 改めての確信
 我常に空
 

 



Posted by nakao at 18:33│Comments(0)芸術
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