2012年06月06日

バラ色の月

<バラ色の月> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 琵琶湖は余りにも大きいので
 子供の頃
 海だと思っていたと
 妻は言う
 東西南北合わせて
 四人の王が居り
 琵琶の形で
 無数の生物動物を育み
 水は古代より
 月を溶かしこんでいる

 魂に導かれた本質

     「バラ色の月」

<うす紅のバラのような満月を あなたは見たことがありますか
 水面から一メートルほどのところに 浮き上がってきた バラ色
 の月を

 ある夕ぐれ それは それと分からぬほどに 黙っているのです
 うっかりすると見つけられぬまま 雲か霞の中に紛れてしまう

 水面を私に向かって伸びてくる バラ色の光の道 歩いて行けそ
 うな波の道 わたしが行くところへ ついてくる光の道

 バラ色の満月を あなたは見たことがありますか 淡いグレーの
 まき雲と少し残っている青い空と まばたきする間に消えてしまう
 バラ色の月を>
          
 真田かずこ詩集 「奥琵琶湖の細波」 コールサック社 2000円+税 より



Posted by nakao at 21:08│Comments(0)芸術
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