2013年06月12日

資本主義万歳

<資本主義万歳> 記 中尾彰秀                詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(21)

 「資本主義万歳」 畑中暁来雄詩集 コールサック社 2013年 定価1500円+税
                       31篇 128頁

      植民地とは美しい言葉。
      りゃくばくを当然の権利のごとく思わせる
      実は恐ろしい言葉。
      詩的美語に走らず、かつての日本人の
      物欲の痕跡を決して見逃さぬ詩人。
      物象超えた精神の高さより
      物的経済に意識を集中する詩人。
      何れにせよ、アジアでのこと
      戦争犯罪は国が許しても、神は許さない。
      しかし大切なことは、
      過去を凌駕できる今を、いかに
      愛と平和の魂で抱くかだ。
      それが出来るのは、今生きている人間。

      ちなみに逆語で「資本主義万歳」というからには
      御存じでしょう、リニア高速新幹線は、国滅への
      国とJRの悪しき企みであることを。
      抒情心を大切にしつつ、
      過去よりもこれからの勉強を大切にね!!

          「列車に手を振る子どもたちへ」

<走り行く列車の中から、ふと外を眺めると小さな子どもたちが数人、
 こちらを見ながら手を振っていた。私も子どものころ、通り過ぎる電車に
 手を振っていた。鈴鹿山脈を背にして走る黄色い近鉄特急。青い稲の穂。

 JRの長い貨物列車に、また旅行客でにぎわう新快速列車に手を振る子
 どもたち。君たちは何を考えて列車に手を振るのだろう。遠い未知の世界
 への憧れなの。それとも過ぎ去り行く者への哀しみ惜しむ気持からなの。
 子どもの夢を乗せて列車は通り過ぎていく。

 走り去る列車に向ける君たちの夢とはいったい何なの。
 「大きくなったら電車の運転手さんになりたい」
 「お父さんといっしょに遠くへ旅行したい」

 そんな君たちの夢を想像しつつ、私は列車の窓から微笑み返しているのだよ。>
      



Posted by nakao at 18:12│Comments(0)芸術
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