2014年01月11日

根本昌幸詩集

<根本昌幸詩集> 記 中尾彰秀                   詩人・ピアニスト・ヒーラー

 「荒野に立ちて------わが浪江町」  根本昌幸詩集 コールサック社 2014年 1500円+税 
                                           A5版 44篇 160頁

       地震と原発によって居住地域を出ざるを得なくなった詩人。
       あと何年で戻れるというものではない。故郷を奪われたのだ。
       大災害と国の誤政策と企業の嘘によって。そして、今もこれか
       らも国民を騙す者どもよ。
       奪われたのは故郷だけではない。命、家族、仕事、環境・・・。
       自らの命は助かったのだから、生きているうちに、やるべきこと
       をやり抜くという気概。
      
       故郷は心の中に生きている。地球として。宇宙として。魂の
       永遠よ。

              「福島県」

<最初は 福の島でした。

 島はどこにあったのでしょう。

 湖や沼や浦がたくさんあって その中に 島もたくさんありました。

 だから。 で。 しょうね。

 私はそう思っていますが 実は貧しい所でした。 それが そのうち
 原発とかいう でっかい建物が出来て いやにフトコロがあたたかく
 なりました。

 やっぱり。 ね。 福の島でした。

 ところがどうでしょう。

 でっかい地震がきて でっかい津波がきて 原発がメチャメチャにやられて。

 人々は日本国中に散らばって となりにいた人の安否も分かりません。
 この私も 今は 避難民とか言われて。

 小さくなって 見知らぬ所で ひそかに生きている。 そんな始末で。

 ああ福島県が 世界のフクシマ県になりました。>

 





Posted by nakao at 16:57│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。