2014年01月18日

香咲萌詩集

<香咲萌詩集> 記 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 
 世界を至福にする百の詩集(57)

 「私の空」 土曜美術社 2013年 B5版 36篇 124頁 定価2000円+税

       人間への優しき思いや祈りを込めつつ
       大自然の風情を語る歌う。
       確かに人間は自然に生かされ、自然の一部。
       その思いに導かれる鋭い観察眼とリズム、そして美しき想念。
       世界との一体感が、一つの交響曲となっている。
       なお、泥にも見出すまんだら美、躍動、歓喜の予感。
       感情を超えた、一体の波動力はさあこれからだ!!

              「蚯蚓」

<地面を掘り返したら 人差し指ほどの蚯蚓 除草剤を使わない庭には 土の精霊たちが
 寄り集う

 黙もくと土を生み出す蚯蚓 みずみずしい肢体で 一路に邁進するから美しい 神が創った傑作
 誰が云ったか下等動物と 土が死ねば 世界は滅びる

 残暑の厳しい八月 蚯蚓は炎天下の暑さに干涸びた

 蟻に食い千切られ 砂粒をまぶされて 泥紐になった 

 蚯蚓は 黙って 土に還っていった 生命の母体になるために>

               「雨」

<玄関を出ると 頬を雨粒が打った

 私と天との間に線が引かれる その瞬間 天と繋がる

 雨よ 伝えてほしい 天の意思を 私たちの行く末を>

        



Posted by nakao at 19:03│Comments(0)
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