2013年02月16日

大きな壁

<大きな壁> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 まだ自分自身の
 内なる神秘に気付かず
 サルトルや三島由紀夫やドストエフスキーに
 被れていた学生時代の前半
 意識を意識する実存
 超意識に至っておらぬ頃
 学校図書館の書棚は
 恐怖を伴う大きな壁に見えた

 しかし
 どういうわけか
 インド思想に触れ
 じわりじわりと
 自意識ならぬ内なる大自然を
 掘り下げていくと
 ついに見抜けたのだ
 図書館にある本自体
 既に情報操作された提案
 本物はそれ以前の
 無限の自らの内なる世界にあると
 いかなる発見も創造も
 そこからやってくる

 正しく壁は
 自ら作っていた
 そう言えば
 図書館の周辺にはよく
 大樹が残されている
 人生の答えは自らの宇宙一体に
 共鳴する樹にある
 私の詩集には
 そう言った作が
 いくつもいくつもある

 {一例} 中尾彰秀第20詩集 「静かな背ビレ」 森羅通信の会出版
           2010年出版 A5版 27篇 82頁 定価1500円
 (購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604
               定価+送料なし  


Posted by nakao at 22:28Comments(0)芸術

2013年02月16日

品位・品性

<品位・品性> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 現代文明は
 何でも便利にしようとして
 品位と品性を
 無くしてしまった

 便利さは
 確かに便利であるが
 掘り下げた地平には
 不便である

 逆に言えば
 何事も掘り下げぬ
 現代っ子気質が
 現代文明なのだろう

 被写界深度とシャッター速度も分からず
 デジタルカメラの
 浮ついた美しさ

 アクセル踏めば走る
 オートマチック車の軽率さ

 冬でも食べられる
 トマト茄子の恐ろしさ

 リニア高速新幹線
 国民は後で泣き見る
 国とJRの
 横暴かな

 デジタルピアノは
 ピアノではない
 にもっかかわらず
 ピアノ面している
 厚かましさ

 譜面があれば
 上手い人は上手く奏じるが
 知らぬで済ますな
 天降りの即興は
 魂の至福であること

 品のない便利さに
 挑戦するがごとく
 当ブログは
 言葉だけで
 あらゆる表現を実現する  


Posted by nakao at 21:59Comments(0)芸術