2013年09月16日

砂時計

<砂時計> 詩 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

 繰り返す
 ひっくりかえって
 ただ繰り返す
 輪廻転生
 カルマのない人はいないから
 止めたければ
 横になって昼寝せよ
 仕事を急かせる
 灰色の男達に
 時間を盗ませない為に  


Posted by nakao at 16:51Comments(0)芸術

2013年09月16日

眺望生活

<眺望生活> 詩 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 高層マンション暮らし
 憧れもするが
 何だか
 見えるものが多過ぎて
 リアリティーがない
 目が兆も要るのだから
 むしろ
 目を閉じて
 宙空をこそ
 楽しみたい  


Posted by nakao at 16:43Comments(0)芸術

2013年09月16日

人智を超えて

<人智を超えて> 詩 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 差し向かいに駐車した
 同じメーカーの車
 赤と白で
 何を対話している

 リサイクル部品は
 かなり使われ
 古傷も欲望も希望も
 認めた上で
 心はお互い
 前に進むから
 まともにぶち当たって
 無言の渦の発生

 目の前の家の二階から
 ノーシュガーのインスタントコーヒー
 飲みながら
 私は眺めている

 渦の頂きから
 金紛が
 ちらほら舞う
 遠方に目をやると
 祝福するがごとく
 山山の緑は
 前例もないほどに
 深さを増し
 五色の虹の架け橋くっきり

 そうか
 この二台の車は
 愛し合っているのだ
 しばらくすると
 素知らぬ風情で
 紺色スーツの一人の青年と
 カジュアル姿の老夫婦が
 アイドリングもなしに
 走り去った
   


Posted by nakao at 16:33Comments(0)芸術