2013年11月03日

囁く囁き

<囁く囁き> 詩 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 どこかしら
 遠くから
 囁く 囁きが
 百の森と
 三つの大陸と
 二つの海と
 幾つもの時代
 経ることによって
 今ここに改めて
 囁く 囁き

 重力が消えた
 大気は透明を数倍上げた
 強欲を跳ね飛ばし
 誰しもがさわやかな笑顔に満たされる
 朝の十時半
 歩けば至福の歩き
 息すれば至福の呼吸
 この囁きを運んでくれた風
 ありがとう君のうなじ

 数億回以上であるのに
 初めてであるかのごとき
 囁き

 今この胸の奥
 ほんの数センチの無限
 宇宙の端から
 端までの距離
 等しく
 このことそのものが
 至高の真実
   


Posted by nakao at 18:08Comments(0)芸術

2013年11月03日

まやかし

<まやかし> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 誰それの作曲を
 上手く奏じている
 果たして本当に上手いのか
 下手なのか
 どちらでもよい
 独自の味わいなら
 初めから独自の曲をやりなさい
 他人の詩をいくら上手に読んでも
 詩人でないのと同じ

 今ここで
 作ったのでない
 まやかしには飽いた
 まやかしの為に
 一体何億人が嘘の感動をし
 拍手してきたのか
 不思議な人間の歴史には
 金儲けに関わる多くの邪悪が
 たむろしている

 私のこの驚きに
 あなたは驚き
 驚くあなたに私は
 もう一度驚く
 本物は
 その都度の天降りなのだ
 これが
 インプロヴィゼイションの意味

 二度と同じ演奏は
 出来はしないが
 毎日毎日は
 同じ日がないのと同じく
 同じ演奏をすること自体
 邪道なのだ
 世界唯一インプロヴィゼイションの価値

 その都度
 奇跡的に出来た曲にある
 癒しエネルギーに
 ああ嬉し恥ずかし
 びっくりしたなあモー!!

 世の人々は
 繰り返し覚えた
 記憶の音楽を信じているが
 即興をまやかしと思っているが
 本質は逆なのである!!
 

   


Posted by nakao at 17:43Comments(0)piano