2014年04月19日

笹原仙一詩集

<笹原仙一詩集> 記 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(75)

 「明日のまほろば ~越前武生からの祈り~」 笹原仙一詩集 2013年 コールサック社 1500円+税
                                        A5版 33篇 136頁

        今ここに生きることは
        当然風土と一体である
        その風土は
        地震に損なわれた上に
        あってはならぬ原発に汚染された
        正しく天災と国の誤った政治につぶされた
        失われた故郷

        しかし
        消費増税によって
        日本そのものが失われた
        背後の悪政を修正することなく
        国民を苦しめる国は脳足りんである
        私腹を肥やしたまま
        脳足りん達の行う政治は
        ますます泥沼に入る
        増税分を社会保障にというのは
        まやか死以外の何物でもない
        社会保障に回すべきなのは
        多過ぎる議員のギャラと
        その他税金の無駄使い

        生身の生物を実験台にした原発
        その反省とは
        地震に強い原発を作ること
        とはちゃんちゃら笑わせる
        リニア新幹線の安全性無視にせよ
        無謀というもの
        小野ヨー子とジュリアンレノンは
        シュールガソリンに反対しているが
        地球の地盤破壊の危険性は   
        おろそかに出来ない
        ポールマッカート二ーが
        リニア新幹線のどエゲツナイ実態を知ったら
        いい歌が一曲出来るだろう
        「ヘイリニーア、ヘイリニーア・・・」
         
        何れにせよ   
        爆発してからでは遅い-----当時の長は偉い奴だが今は・・・
        沈没してからでは遅い-----船長は先に逃げる、教頭は自殺
        設置してからでは遅い-----運転手は乗っておらず、指揮官は知らない電磁波の怖さ

        「越前海岸にて」

<一面に広がる 海に 

 降りそそぐ月光に照らされて 波上に浮かび上がる 一筋の道

 遥かに天上へと響く 海鳴り

 一人座して しばし手を合わすと 悲しみも絶望も

      逆さまにほどけゆく このこころ

 ふと辺りを見れば 道ばたの雪の間に 水仙

 寒椿>  


Posted by nakao at 16:31Comments(0)

2014年04月19日

高丸もと子詩集

<高丸もと子詩集> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(74)

 「はじまりの音」 高丸もと子詩集 たんぽぽ出版 2009年 500円+税 ポケット版

      「空の下で」

<芽を出したのは どうしても 出したかったからでしょ

 咲いたのは どうしても 咲きたかったからでしょ

 わたしが生まれてきたのは どうしても 生まれてきたかったから

 あなたに会って それが 本当のような気がするのです>

    詩人は言葉ではない
    言葉だけの詩人は偽物である
    その人間の生き方が素晴らしくて
    つい溢れ出た単純な深い言葉  


Posted by nakao at 15:42Comments(0)