2012年03月12日
ワニが逃げて
<ワニが逃げて> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
「ワニ」
<ワニが逃げて 大あばれしている 和歌浦はアートキューブ 2003年11月29日
全世界に広がったニュース どうやら 堅固なオリを いともたやすく破って 秋の
最中 散歩がてら 出て来たらしい 文化人を総動員して 捜索した結果 飼主は
中尾彰秀氏と判明 公衆の面前 彼は謝りもせず 威風堂々 宇宙一体やら平和
やら魂の愛やら ヒーリングなどと 言うてくさる いや何 世界エイズキャンペーン
のコンサートで チエコ製グランドピアノに ワニラなる ワニのぬいぐるみ座らせ
即興演奏しただけのこと 曲名「レディナダ」「ハンズオブライト」 音楽界は 習いも
せぬ気違い いやその巨匠振りに 音大つぶしやなと 苦虫つぶし 詩界は 詩を
譜に あっぱれ三四朗と 鼻高だか ワニは ワニワニ腹減らし 帰宅を急かす>
中尾彰秀詩集
「ダイダラボッチ散歩クラブ」より 2004年 竹林館 定価2000円+税
B6版 30篇 94ページ
このときの演奏 「レディナダ」「ハンズオブライト」の二曲目は、完全に目を
閉じた座頭市奏法あるいは瞑想的な一曲。中尾彰秀詩集「龍の風」(竹林館
定価3000円+税)に付属する60分13曲ピアノCD「南方熊楠へのオマージュ」
に二曲とも収録されている。
かれこれもう9年経っている。その後、詩朗読とのセッションやソロを随分やって
来た。凄みはやはりインプロヴィゼイションである。何が出でるか本人にも解ら
ない怖さ楽しさ新鮮さそして世界唯一の創造性。なお波動癒しエネルギーの
膨大な爆発と。
購入は、何れの詩集も「竹林館」もしくは当方の「森羅通信の会」へ
郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 定価+送料無料
「ワニ」
<ワニが逃げて 大あばれしている 和歌浦はアートキューブ 2003年11月29日
全世界に広がったニュース どうやら 堅固なオリを いともたやすく破って 秋の
最中 散歩がてら 出て来たらしい 文化人を総動員して 捜索した結果 飼主は
中尾彰秀氏と判明 公衆の面前 彼は謝りもせず 威風堂々 宇宙一体やら平和
やら魂の愛やら ヒーリングなどと 言うてくさる いや何 世界エイズキャンペーン
のコンサートで チエコ製グランドピアノに ワニラなる ワニのぬいぐるみ座らせ
即興演奏しただけのこと 曲名「レディナダ」「ハンズオブライト」 音楽界は 習いも
せぬ気違い いやその巨匠振りに 音大つぶしやなと 苦虫つぶし 詩界は 詩を
譜に あっぱれ三四朗と 鼻高だか ワニは ワニワニ腹減らし 帰宅を急かす>
中尾彰秀詩集
「ダイダラボッチ散歩クラブ」より 2004年 竹林館 定価2000円+税
B6版 30篇 94ページ
このときの演奏 「レディナダ」「ハンズオブライト」の二曲目は、完全に目を
閉じた座頭市奏法あるいは瞑想的な一曲。中尾彰秀詩集「龍の風」(竹林館
定価3000円+税)に付属する60分13曲ピアノCD「南方熊楠へのオマージュ」
に二曲とも収録されている。
かれこれもう9年経っている。その後、詩朗読とのセッションやソロを随分やって
来た。凄みはやはりインプロヴィゼイションである。何が出でるか本人にも解ら
ない怖さ楽しさ新鮮さそして世界唯一の創造性。なお波動癒しエネルギーの
膨大な爆発と。
購入は、何れの詩集も「竹林館」もしくは当方の「森羅通信の会」へ
郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 定価+送料無料
2012年03月12日
原爆ドーム
<原爆ドーム> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
みんなの人生を至福にする百の詩集(49)
「花鎮め歌」 結城文詩集 コールサック社 2012年 A5版 184頁 43篇
2000円+税
「世界で一番」
<原爆ドームの鉄骨のあいだから 雲母のように降ってくる二月の光
世界で一番かなしい光だ
原爆ドームの鉄骨のあいだに透いて 見える真青の空
世界で一番かなしい青だ
原爆ドームの壁に降る雨 崩れのこった壁にしみこまないよう
補強された煉瓦を濡らす 世界で一番かなしい雨だ
青鷺が飛んできてドームにとまっている かの日四千度の熱で
焼かれた青鷺の 十代のちの末裔
世界で一番かなしい鳥だ>
詩の凄味とは
説明のなさ
抒情であろうとなかろうと
波動であろうとなかろうと
リアリズムであろうとなかろうと
シュールであろうとなかろうと
何がどうのこうので
うれしい悲しいは
詩でなく説明
そのきわどい一点に
詩人は言葉を立てる
みんなの人生を至福にする百の詩集(49)
「花鎮め歌」 結城文詩集 コールサック社 2012年 A5版 184頁 43篇
2000円+税
「世界で一番」
<原爆ドームの鉄骨のあいだから 雲母のように降ってくる二月の光
世界で一番かなしい光だ
原爆ドームの鉄骨のあいだに透いて 見える真青の空
世界で一番かなしい青だ
原爆ドームの壁に降る雨 崩れのこった壁にしみこまないよう
補強された煉瓦を濡らす 世界で一番かなしい雨だ
青鷺が飛んできてドームにとまっている かの日四千度の熱で
焼かれた青鷺の 十代のちの末裔
世界で一番かなしい鳥だ>
詩の凄味とは
説明のなさ
抒情であろうとなかろうと
波動であろうとなかろうと
リアリズムであろうとなかろうと
シュールであろうとなかろうと
何がどうのこうので
うれしい悲しいは
詩でなく説明
そのきわどい一点に
詩人は言葉を立てる