2012年10月15日

妖精

<妖精> 詩 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 さらば唯物論者
 これは事実である
 詩を書く少し前から
 目に見えぬ波動がやってきて
 妖精のごとく
 しばらく浮遊した後
 机の腕時計に止まる

 永遠に刻み続けても
 一刻一刻違う時だと
 一瞬は
 古今東西の計り知れぬ
 哀愁持つ永遠であると
 時計たる時計は
 熟知している
 
 決して預言者でない
 次に進むスリル感と
 過去現在未来の
 精妙な関わりに
 りりとした決意持ちながら
 森羅万象を一体のものとして
 抱擁する
 時を刻むのが
 単なる機械的使命だったら
 世界中の時計は
 とうに飽きて
 ストライキを起こしているだろう

 詩人の橋爪さち子さんは
 時計は宇宙を
 凝縮していると言うが
 やはり妖精ちゃんは
 やって来た
   


Posted by nakao at 16:30Comments(0)芸術

2012年10月15日

釣具店の先端話

<釣具店の先端話> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 小中学生のころ
 何回か行ったことがある
 魚釣り
 海の近い和歌山市
 川の近い和歌山市
 釣れぬ釣れるは
 センスの問題
 釣りは暇人の特権
 というわけでもない
 短気な人は
 気の長さの必要性を
 勉強できる

 たまたま仕事で訪れた釣具店
 30代後半の若者たちが
 話している
 
 俺はプリウスは買わない
 絶対事故するよ
 静か過ぎて
 歩行者にわからへんさかい

 私は中に入って一言
 ひかれそうになったことがあるで

 飛ばしの人は
 決して乗ってはならない
 既に多くの事故が
 起こっているはず
 公表されていないだけだ
 ぽこぽことか
 音の出るようにしなくっちゃ
   


Posted by nakao at 15:53Comments(0)芸術