2014年06月17日

伽羅(8)

<「伽羅」(8)> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(94)

 「伽羅」(8) 書肆るふらん 2013年 定価1000円+税

      詩・小説・エッセイ他を載せる詩誌。

      <暫らくは山に置きたり春の月>   前田江馬 「初蛙」

      「風よ 知らせて」    水口洋治

<おまえの手をおぼえている風が 今夜も僕のところに来て 耳打ちする

 おまえの髪をおぼえている風が 今夜も僕のところに来て くちびるをおおう

 僕は胸いっぱいに 風を孕み 遠い夕日のかおりで 心をしたたらせて・・・・・・

 僕の心はリンリンとなっていると 風よ 知らせて

 僕の手は くらやみに ひそかにぬれていると 風よ 知らせて>

       「星」        中田智子

<物干しざおに シャツを干す のばした手の間から 星が見える 空一面の星が
 私にまばたきをする 私は地球からまばたきをする>

 ホームページあり-----「伽羅 文芸」  


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2014年06月17日

地産地消大学

<地産地消大学> 記 中尾彰秀               詩人・ピア二スト・ヒーラー

 世界を至福にする百の詩集(93)

 「地産地消大学」  湯崎真梨子著 南方新社 2014年 1500円+税 B六版 55項目 176頁

     こんな大学もある。
     地場産業振興
     地場消費
     を推進する和歌山大学。

     地域再生はいかに可能かを
     大学教授たる湯崎真梨子氏が
     現場の先頭に立ち模索してゆく。
     無農薬農業から始まって
     小型水力発電機製造
     風車の復元
     被災地ボランチア炊き出し
     地域都市に於ける文化芸術のあり方
     ありとあらゆるものをテーマとして。
    
     なお、幸せとは何かと言う本質を
     忘れることなく。このプロジェクトは
     決して完成した物の提出ではなく
     学生とあるいは地元の人間と一緒
     に考えていく。それはすごい可能性と
     限界を同時に持つものであるが、人々
     に大きな指針となっている。

  


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