2015年03月11日

風の腹綿

<風の腹綿> 詩 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 2015年3月1日三宮
 古くも新しい風は
 お初ですよとうそぶいて
 久し振りに行くところに
 必ず吹く

 私の生まれる遥か前から
 芽生えほの温いまま
 とぐろ巻いている風は
 首に巻いたら頭が冴える

 既にいつかしらの
 私の肉体の消滅を予知し
 千年後の透明な花咲かせる風よ
 無数の星の刺青ちらつかせ 
 オレンジ色の踊りは好きかい

 「風の腹綿」などと
 ずうっと以前の詩で書いたことがある
 書いた当時は
 単なるシュールで
 意味を考えていなかった
 今はもう食べないが
 その当時確かに食べていた
 ホルモン焼きも懐かしく

 今になって解る
 はっきりと解る
 風の腹綿とは
 森羅万象なのだ  


Posted by nakao at 18:16Comments(0)

2015年03月11日

ひかりの手足

<ひかりの手足> 詩 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 いい紙ほどその傾向
 夜 電球の光に反射して
 読めぬ文字は
 読めぬままに
 そもそも
 読めたってどうって事ないね
 
 読めぬまま
 読まぬまま
 ひかりに同化する
 君の手足を感じるんだ  


Posted by nakao at 17:52Comments(0)