2013年05月02日
命の値引き
<命の値引き> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
さて
いよいよ始まった
ギョーザ 半額
野菜炒め 百円引き
竹の子炒め 百円引き
〇〇〇 百円引き
得体の知れぬものたちの
値引き合戦
溢れたお金は
企業投資に回って
得体の知れぬ政治の
円安効果
得したと思って
喜んで食べていると
命を縮める
桜沢如一氏の腸造血論は
今でも食のバイブル
忘れてならぬ
古今東西老若男女
医食同源
さて
いよいよ始まった
ギョーザ 半額
野菜炒め 百円引き
竹の子炒め 百円引き
〇〇〇 百円引き
得体の知れぬものたちの
値引き合戦
溢れたお金は
企業投資に回って
得体の知れぬ政治の
円安効果
得したと思って
喜んで食べていると
命を縮める
桜沢如一氏の腸造血論は
今でも食のバイブル
忘れてならぬ
古今東西老若男女
医食同源
2013年05月02日
北原千代詩誌
<北原千代詩誌> 記 中尾彰秀 詩人・ピアニスト・ヒーラー
世界を至福にする百の詩集(12)
「ばらいろ爪」 6号 北原千代個人詩集 2013年
この世を彼方のごとく響かせる文章は
この世はあらゆることが、不可思議で
あると主張している。世界を止揚し浄化
するべく土俗の呪法に帰結する。言葉
への溺愛・恍惚。ハリーポッターではない
がかつての時代のヒーリングは、確かに
我々のDNAに刻印されてはいる。
「櫻池」
<おなかに横皺のはしる病に罹りました と仰
ってから幾月か過ぎた春の宵のこと 桐の下
駄を履き 先生は出てゆかれました
夜櫻寺院の苔むした庭を 二百年ぶり 五百
年ぶりに出会った輩と まろびあい ディス
クシオン・・・ 明け方 帰館した先生の襟足は
つめたく汗ばみ ももいろの花びらをいちま
い 挟んでいました
ひろげてみせる内臓は 花びらがびっしり
咳きこむたび 食豆えたももいろの体液が
穴穴からこぼれますが 先生はきげんのよい
胡桃のようにわらって しんぱいはいりません
と仰います
襞の奥へ手を差し入れ もう少し もう少し
導かれゆく とそこは蝶のかたちの入江でし
た 摂氏千五百度にも溶けないという 骨に
囲われた 沼地のようなところ
触れると先生は 頷かれました ここに住い
していたのでしょうか 先生の聲が渦巻いて
千年の櫻が 底から吹きあがるのを 熟れた
春の瞳は うるみとろけてゆきながら ああ
と見守るばかりです>
世界を至福にする百の詩集(12)
「ばらいろ爪」 6号 北原千代個人詩集 2013年
この世を彼方のごとく響かせる文章は
この世はあらゆることが、不可思議で
あると主張している。世界を止揚し浄化
するべく土俗の呪法に帰結する。言葉
への溺愛・恍惚。ハリーポッターではない
がかつての時代のヒーリングは、確かに
我々のDNAに刻印されてはいる。
「櫻池」
<おなかに横皺のはしる病に罹りました と仰
ってから幾月か過ぎた春の宵のこと 桐の下
駄を履き 先生は出てゆかれました
夜櫻寺院の苔むした庭を 二百年ぶり 五百
年ぶりに出会った輩と まろびあい ディス
クシオン・・・ 明け方 帰館した先生の襟足は
つめたく汗ばみ ももいろの花びらをいちま
い 挟んでいました
ひろげてみせる内臓は 花びらがびっしり
咳きこむたび 食豆えたももいろの体液が
穴穴からこぼれますが 先生はきげんのよい
胡桃のようにわらって しんぱいはいりません
と仰います
襞の奥へ手を差し入れ もう少し もう少し
導かれゆく とそこは蝶のかたちの入江でし
た 摂氏千五百度にも溶けないという 骨に
囲われた 沼地のようなところ
触れると先生は 頷かれました ここに住い
していたのでしょうか 先生の聲が渦巻いて
千年の櫻が 底から吹きあがるのを 熟れた
春の瞳は うるみとろけてゆきながら ああ
と見守るばかりです>