2014年03月01日

抒情を超えて

<抒情を超えて> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 抒情の限界など
 とうの昔から明白である
 自らの内なる世界を掘り下げもせず
 外なる自然に
 受動的に共鳴し
 癒されようとする志向性
 しかし
 かくなる抒情を含めてあるのが
 内なる大自然の黄金の光を捉えた
 宇宙一体の癒し波動エネルギーだ

 万物の魂揃うなり春正午

 答のみ億と咲くなり山桜

 正装の蠅は孤高の手足擦り

 仏壇のリンゴ消えたり青空や

 春深し丸ごと宇宙の巨楠かな

       「うちゅういち」 中尾彰秀詩集 2002年 
                 竹林館ポエムポシエット 定価800円

 (購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 定価+送料なし
   


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2014年03月01日

神様力

<神様力> 詩 中尾彰秀                  詩人・ピアニスト・ヒーラー

 何かを
 成し遂げるところに
 必ずある
 人智を超えた
 神様力

 しかし
 それはそれとして
 何も成さぬところに
 神様力は
 あるのだろうか

 今ここに
 こうして
 無限の宇宙を呼吸しながら
 至福に包まれて
 座している
 地球の反対側で
 クーデターが起きようとも
 未曾有の大地震が
 ここにやって来ようとも
 日本経済破綻の段階が
 さらに一歩二歩進もうとも
 創造性のない文化芸術が
 世にはびころうとも

 今ここに
 こうして
 あるがまま
 色即是空 空即是色
 神様力に
 満たされている
   


Posted by nakao at 21:38Comments(0)

2014年03月01日

あれっ

<あれっ> 詩 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 あれっ
 昼食後のひと時
 あれっ
 思わず口を突いて出た
 何もない
 歩道橋の上り口
 陽が射すでなし
 上り口は下り口でもあって
 
 地面には
 一握りの草と
 橋の鉄板にかっぱり付いた
 泥しぶきと
 三角地帯に
 数台の放置自転車

 数十年の間
 人間の上がることと
 下りることを見届けて
 ただほんのりしている世界
 ひょっとしたら無限のような
 それがふっと
 挨拶したような  


Posted by nakao at 21:26Comments(0)